「弱いときにこそ、強い」
聖書にある言葉だ。人間は誰しも弱い存在だが、その弱さや逆境から目を背けずに立ち向かうことで、真の強さを身につけることができるという教えだ。
ボストン・セルティックスのジェフ・グリーンが、自分の胸に残る大動脈瘤の手術の傷を誇らしげに見せるのも、弱かったときの経験が今の自分を支えていると知っているからだ。
「これ(傷口)は今では僕の一部だ。多くの人が難しいと言ったことに対して戦い抜いた印なんだ」とグリーンは言う。
そんなグリーンも、'11年12月、シーズン前の健康診断で胸部大動脈瘤が見つかり、手術が必要だと告げられたときには、すべてが終わったと悲観して涙を流したという。選手として復帰できると知ると、リハビリに励んだが、最初はまともに歩くこともできず、「まるで25歳で赤ん坊に戻り、一からやり直したかのようだった」と振り返る。諦めず、努力し続けたことで、今季のトレーニングキャンプには無事、セルティックスの一員として戻ることができた。
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