もはや異論を挟む者などいないだろう。しかしながら、
世界最高選手の称号は同世代のライバルに与えられ続けてきた。
2013年1月7日のバロンドール発表を前に
クリスティアーノ・ロナウドは何を思うか。
過熱する報道への反論や常に比較されるメッシという存在、
スーパースターゆえの宿命について、その胸のうちに鋭く迫った。
クリスティアーノ・ロナウドは、リオネル・メッシと並ぶ世界最高の選手であり、今年のFIFAバロンドール最終候補にも選出された。だが、性格はもちろん、プレースタイルも今日に至るまでの経歴も、ライバルのメッシとは対照的である。
そのロナウドが、今の心境を吐露した。充実した2012年の成果やバロンドールへの思い、自身に対する省察、もちろんメッシのことも。派手なイメージの陰に隠れて滅多に表に出ることのない、等身大の彼の姿をここにお届けする。
バルサを上回ってリーガ制覇したことで、大きな達成感を得た。
――2012年はどんな年でしたか?
「とてもいい年だった。レアル・マドリーでのこれまでの3年間との大きな違いはリーガを制覇したことで、その達成感が一番大きいように思う。バルセロナという最大のライバルを上回って、世界で最も厳しいリーグのチャンピオンになった。困難が増せば増すほど、勝利の価値もあがるからね。コレクティブな面だけでなく、個人的にもとてもよかった」
――では自分が今年の最優秀選手だと考えていますか?
「その質問に答える最適任者は僕ではないし、そのテーマを語る最適任者でもない。僕の立場で言えるのは、チームがトップだったということだ。つまり僕だけでなく、チームメイトたちもとてもよくやったということだ」
もしも自分に投票できるなら、僕はもちろん自分に入れる。
――とはいえ自然とFIFAバロンドール(以下バロンドール)はという議論になりますが、受賞の価値ありと思っていますか?
「わからない。僕が決めることじゃない。投票する人たちがいるだろう。監督や選手、メディア。僕は何のコントロールもできないし、投票結果がどうなるかを見ているだけさ。(注:このインタビューは、投票締め切り前に行なわれた)」
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