NBA開幕からわずか10日後の11月9日、ロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチ、マイク・ブラウンが解雇された。この夏に大型補強したレイカーズは、シーズン前から優勝候補筆頭に挙げられていた。しかし開幕から5試合戦っての成績は1勝4敗。このまま低迷が続くようだと、ヘッドコーチの首も危ういとの噂が出始めた矢先のことだった。
今となっては皮肉なことだが、ブラウンは、レイカーズでの最後の練習後にこう言っていた。
「選手たちは、まだ信じている。今はそれが一番大事なことだ」
今季から導入したプリンストン・オフェンスが、結果的には裏目に。
彼が「選手たちが信じている」と言っていたのは、今季から導入していた攻撃システム、プリンストン・オフェンスのことだ。選手たちが自主的に判断し、ディフェンスの裏を突いて攻めるモーションオフェンスで、習得するまでには時間がかかるが、長い目で見ればプラスになるはずだった。選手たちがそのことを信じてさえいれば、序盤の苦戦も乗り越えられるとブラウンは考えていた。
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photograph by NBAE/Getty Images