オリジナリティにこだわって輝かしい成績を残した競技は過去にいくつもある。東京五輪のバレーボール全日本女子、'60年代後半から'70年代初頭に輝かしい成績を残したラグビー日本代表、そしてぎりぎりまで相手をひきつけておいてのショートパスなどで世界一となったなでしこジャパン……。シンクロナイズドスイミングもまた、オリジナルの演技にこだわってきた競技だったが、今、大きな転換を図ろうとしている。ロシアから振り付け師を招いたのである。
最初の実戦の場となったのは、7月の世界選手権だった。結果は、ロシア人の振り付け師によるプログラムで臨んだチームのテクニカルルーティン、フリールーティンともに5位。今大会にはロンドン五輪の大陸別の出場枠の獲得もかかっていたが、中国に敗れた日本はアジア2位となり、出場権が得られるかどうかは来春の最終予選に持ち越しとなった。
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photograph by Hiroyuki Nakamura