- #1
- #2
マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「とんでもない投手になるか、どこかでつまずくか…」藤浪晋太郎の戦力外で振り返る…元敏腕スカウトが「高校時代に感じた」“ある懸念”とは?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/10/02 17:01
甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭時代の藤浪晋太郎。異次元の潜在能力に間違いはなかったが、敏腕スカウトの中には懸念を感じた人も?
「テークバックは難しいんよ……直せんのよ。直そうとしてもいかんのよ」
安田氏ご自身が、現役時代にとてもご苦労されたそうだ。さんざん試行錯誤されて、行き着いたところは「ノーテークバック」。ボールを持った左手をあまり後ろに引っ張らず、すぐに耳の後ろに持っていく。今で言う「ショートアーム」という手法だったという。
結果論ではあるが、安田氏の「予言」が当たってしまったように、いつも「四球」と「死球」と「コントロール」の悩みがついてまわった藤浪投手の日米プロ12年間のこれまで。
ADVERTISEMENT
「テークバックはクセやからね。たぶん、野球やり始めた最初の日からああいうふうに投げていて……自分には見えんやろ、テークバックって。だから、人から直されないとずっとそのまま。まあ、なんちゅうんかな……ピッチャーの悲しい性っちゅうんかなぁ」
それでも、日・米で1095と3分の1イニングも投げて、四死球577も藤浪らしいのかもしれないが、1113奪三振というのがもっと藤浪らしく、これこそが西谷浩一監督も認めていた「天才」らしさではないか。
戦力外の理由が「コスパ」なら…あまりに勿体ない!
戦力外通告には、いくつかの理由があろう。
能力的にプロには足りない。故障を繰り返して1年間野球をできる体調にない。それに加えて、「コスパ」が合わないというケースもあろう。
もしこの「3番目」のやつだとしたら、藤浪晋太郎投手、あまりに勿体ないじゃないか!
例えば今季「8000万円」ともいわれる年俸をガクッと減らして、出来高たっぷりの契約にして「この右腕、買ってみないか」と……それぐらいの「浪速の根性」を見せて欲しいと願うばかりである。

