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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「とんでもない投手になるか、どこかでつまずくか…」藤浪晋太郎の戦力外で振り返る…元敏腕スカウトが「高校時代に感じた」“ある懸念”とは?
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/10/02 17:01
甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭時代の藤浪晋太郎。異次元の潜在能力に間違いはなかったが、敏腕スカウトの中には懸念を感じた人も?
投手・藤浪に高評価も…指摘していた“ある懸念”
「大谷はバッターなんよ、プロのレベルでいったらね。ピッチャーとしても、そりゃあ10勝ぐらいはすると思うけど、野球の歴史に残るとしたら、絶対バッター。大谷は、打てないインコースを打とうとしない。その代わり、ベースから離れて立って、インコースを真ん中にして打っている。
外は、あの腕の長さだろ。ファールでいくらでも逃げられる。そのうち、根負けしたピッチャーが失投投げて、そこを狙い打ちでパコーンよ。野球の頭が違う。間違いなく成功する。ただ、藤浪のほうはもうとんでもなく凄いピッチャーになるか、どこかでつまずくか……どっちかや」
その要因は、投球フォームだとおっしゃった。
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「あのテークバックよね」
テークバックとは、腕を振って投げる前に、ボールを持った手を後方に引く動作のことだ。
「藤浪を見てると、右手を引っ張る位置が1球1球、まちまちに見えるんよ。テークバックは、右手(※右投手の場合)を置く位置によってトップの位置もまちまちになってくるから、リリースポイントもバラついて再現性が低くなる。つまり、コントロールがバラついてくる。
ここ一番の時なんか、やっぱり力むから、お尻の後ろまで引っ張ってきたりする。そうするとほら、右手が上がらないでしょ、ロックされて」
確かにお尻の後ろの位置から右手を上げようとすると、すぐにカチッと骨がつっかえて、そこから上がらなくなる。
「腕の振りの軌道がスリークォーターみたいになって、右バッターの体のほうに抜けたりする。それを修正しようとして頑張ると、今度はリリースの感覚がわからなくなってね。まあ、そこまではいかんと思うけど……いかんと思いたいけどね」

