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腰の重かったNPBが「ピッチクロック」導入へ大急ぎ…「ケガのリスク」を訴え反対した選手会も方針転換した“本当の理由”とは
posted2026/10/04 17:00
メジャーリーグやWBCでおなじみの「ピッチクロック」。日本球界もいよいよ導入に向けての動きが進んでいる
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
当初は導入に消極的だったNPBだが、今年後半から「ピッチクロック」導入の話が急速に進んでいる。
何といっても今年3月のWBC決勝ラウンドで、侍ジャパンがベネズエラに逆転負けを喫したショックが響いているのだろう。5−4で日本がリードしたこの試合の6回表からマウンドに上がった日本ハムの伊藤大海は、最初の打者エゼキエル・トーバーの2球目に「ピッチクロック違反(遅延)」でボールを宣せられ、その後右前打を打たれる。続くグレイバー・トーレスに左前打を打たれた挙句、ウィルヤー・アブレイユに決勝の逆転3ランを打たれた。
WBCでの悪夢が導入を後押し
そもそも先発投手だった伊藤にとって救援のマウンドは不慣れなものだったが、初球を投げた直後に「ピッチクロック違反」をとられて調子が狂ったのは想像に難くない。
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この敗戦で、日本側は「国際大会を戦う上でピッチクロックを導入していないのはヤバい」と実感したのだと思う。
「ピッチクロック」が導入された経緯について、あらためて振り返ると、MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーが導入を強く打ち出した。いわゆる「北米4大スポーツ(NFL=アメフト、NBA=バスケット、MLB=野球、NHL=アイスホッケー)」の中でMLBだけが「時間無制限」だ。スピーディな展開を望む若い世代には「かったるい」と思われがちだったという。
スピードアップが必要と痛感したマンフレッドコミッショナーは「申告敬遠の導入」や「ワンポイントリリーフの禁止(3バッターミニマムルール)」など時短政策を推進したが効果が上がらなかった。
そこで2023年から各球場に残り秒数を表示する「ピッチタイマー」を設置し、投打の動作時間を計測するピッチクロックを導入することとした。

