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《マラソン日本記録保持者》大迫傑35歳が語る”静かな熟成”とは?「ネガティブな言葉をいかにポジティブに捉え直せるか」
posted2026/10/08 11:00
昨年、マラソンの日本新記録を樹立し、今年35歳となった大迫
text by

涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui
photograph by
Kanta Nakamura
34歳と198日。
これは2025年12月7日、バレンシアマラソンで日本新記録を出した際の大迫傑の年齢だ。異例、と言ってもいいだろう。
過去の日本記録を検証すると、多くが20代後半でタイムを出している。例外は、24歳の藤田敦史と、32歳の高岡寿成くらい。大迫が2018年、シカゴマラソンで初めて日本記録を樹立したのが27歳、東京マラソンでそれを更新したのも28歳のときだ。
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スピード、持久力、肉体的コンディション、補給などの戦略立案力、そしてこれらの要素を統合する経験値など、ランナーの総合的な力が問われるのがマラソンであり、その力が20代後半でピークに達するということを過去のデータも裏付けている。
大迫本人も普段は年齢を意識しないと言うが、無視しているわけではない。
「やっぱり『身体がベストな状態であと何年、あと何レース走れるのかな』ということは考えます。ただ、年齢的にアスリートとしての“死”が見えているからこそ“今”をより意識するようになっています」
日本新記録の要因
では、なぜ戦後史上最高齢で日本新記録を出せたのか。昨季、今季とインタビューを重ねる中で見えてきた理由が2つある。
1つ目が新しい挑戦を恐れない心構えだ。
昨年は所属をNIKEからリーニンに変え、シューズも変えたことが話題となった。それまでも日本の実業団を1年で辞めてプロとして渡米したり、厚底シューズにいち早く適応したり、GMOインターネットグループに“参画”して駅伝に出場するなど、変化を恐れないのが大迫だった。

