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《マラソン日本記録保持者》大迫傑35歳が語る”静かな熟成”とは?「ネガティブな言葉をいかにポジティブに捉え直せるか」 

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涌井健策(Number編集部)

涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui

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photograph byKanta Nakamura

posted2026/10/08 11:00

《マラソン日本記録保持者》大迫傑35歳が語る”静かな熟成”とは?「ネガティブな言葉をいかにポジティブに捉え直せるか」<Number Web> photograph by Kanta Nakamura

昨年、マラソンの日本新記録を樹立し、今年35歳となった大迫

 だが、バレンシアマラソンの前から、練習を大胆に変えてきたのには正直驚いた。練習の組み立て方・流れを変え、それまでの「7日=1サイクル」から「9日=1サイクル」にした。これは13位に終わったパリ五輪の反省からきているという。

「パリ前は多分オーバートレーニングでした。1日3回走っていて、朝2時間、午前3時間、午後3時間。そこに週2回のワークアウト(ポイント練習)とロングランをやっていたんで、そりゃそうなりますよね(苦笑)。マラソンはスピードとランニングエコノミーも大切なのに、そこがやや軽視されていた。完全なレスト日もほとんどなかったので、パリ五輪本番も疲労が抜け切らない状態での出走だったと思います」

 レースの結果とプロセスを振り返り、反省をした上で取り入れた方法論なのだ。

成功体験にとらわれない姿勢

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「9日サイクルにして、必ず1回はレストを入れると、ポイント練習の強度を上げても自分の身体がいい感じに回っています。昨夏からデータもしっかり把握するようになり、最大酸素摂取量や乳酸値も見ていますが、数値のモニタリングでも次のサイクルに入った時に状態が上がっていく様子も分かるようになりました。いまはこのアプローチで自分がどこまでいけるのか、そして他のランナーにも応用できるのか、とても楽しみにしています」

 過去の成功体験にとらわれず、自身の根幹である練習で新しい挑戦をする。これは言うほど簡単ではないはずだ。だが挑戦する姿勢が自身3度目の日本新を支え、アドバイスを求める後輩たちへ門戸を開くマインドに繋がっているようだ。

 2つ目の理由は毎回レース前に大迫自身が設定する「テーマ」。シカゴマラソンに向けてケニア長期合宿中だった9月上旬、こう話していた。

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