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「ただ無力感が…」家族を失った東日本大震災の2カ月後に巨人→西武へ…当時は批判殺到も「それは違います」星孝典が語る“人生を変えた”電撃トレード
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/09/19 11:02
東日本大震災があったシーズンに巨人から西武へ電撃トレード。その真相は…
震災から2カ月後の5月9日、もう一つ大きな出来事があった。金銭トレードで西武に移籍することが決まった。球団事務所に呼び出された星を前に、巨人の清武英利・球団代表(当時)は「星には頑張ってもらいたい」と激励したという。
「チャンスを頂いたという思いでした。野球選手として結果を出して、誰かを喜ばせたいという気持ちが高まっていた中で、ジャイアンツだとどうしても二軍にいることが多い。一度は心が壊れかけてもうダメかもしれない、というところにいましたから。もう守るものはなかった。行けるところまで行くぞ、と前向きな気持ちでした」
球団に“見せしめ”批判も「それは違う」
当時は、星をトレードで出した球団側に対して批判の声が上がった。巨人が震災による開幕延期に反対する立場をとっていたこともあり、被災地出身で支援活動にも奔走する星が“見せしめ”にされたという穿った見方もあったほどだ。しかし、実際には全く違った。
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「それは違いますね。当時、僕は被災地出身ということである意味注目もされていた。それを批判覚悟でチャンスがあるところに送り出してくれた。パ・リーグの球団なら楽天戦があって地元で試合ができるという配慮もあったかもしれません。外から見たら“放出”みたいな感じですけれど、僕にとっては出場機会を与えてもらったという認識でした」
実際にベテラン捕手は新天地で輝きを取り戻す。巨人での6年間で計18試合だった一軍での試合出場が、この年はシーズン途中の移籍ながら40試合にのぼった。グラウンドで躍動した星はこの時、どこかで「不思議な力」を感じていた。〈つづく〉

