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格闘技PRESSBACK NUMBER
大晦日の放送事故「腕を折り、中指を突き立て…」青木真也43歳は本当に“丸くなった”のか? カメラマンの胸を打った“哀しみ”「朝倉未来戦の予想はしない」
text by

長尾迪Susumu Nagao
photograph byONE Championship Susumu Nagao
posted2026/09/09 12:07
2025年3月23日、エドゥアルド・フォラヤン戦後に感極まる青木真也。ONE Championshipでは長く孤独な戦いが続いた
両団体は交わることなく、それぞれ独自の路線でイベントを開催していた。しかし、2009年末の『Dynamite!! ~勇気のチカラ2009~』において、9対9の対抗戦が行われることになった。会場は大晦日の格闘技で恒例になっているさいたまスーパーアリーナ。メインに魔裟斗の引退試合が組まれた同イベントはスタジアムモードに設定され、4万5000人の大観衆が詰めかけた。下馬評では戦極が不利と思われていたが、金原正徳が山本“KID”徳郁を破るなどの活躍もあり、4勝4敗のまま青木真也と廣田瑞人による大将戦へともつれ込んだ。
腕を折り、中指を突き立て…大晦日の放送事故
当時、青木はDREAMライト級王者であり、対する廣田も戦極ライト級王座のタイトルホルダーだった。だが、両者の経験と実力には、肩書以上に大きな差があった。
1ラウンド開始早々に青木はタックルからテイクダウンを奪い、右腕を捕まえて得意の寝技へ。腕をホールドしたままマウントポジションを取り、強烈な顔面パンチを打つ。反射的に相手が背中を向けると、その動きに合わせて腕を絞り、さらに危険な角度に曲げていく。廣田はたまらず反転するが、青木はその動きを予想して逃げ道を塞ぎ、完璧なアームロック(ハンマーロック)を極めた。試合開始からわずか120秒。廣田はもうどうすることもできない。
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それでもギブアップをしない廣田に対して青木が躊躇することなく上腕を絞り上げると、「バキッ」という鈍い音が聞こえ、試合は終わった。
青木は倒れた相手に中指を立て、観客席に向かっても同じポーズで挑発を続ける。セコンドが慌ててリングに入り、興奮状態の青木を止めたのだが、時すでに遅し。彼の愚行は会場に集まった大観客が目撃し、地上波の生放送で全国へ配信された。まさに放送事故と言えるものだった。
歓声と怒号が飛び交う中で、リングサイドにいた私は思いのほか冷静だった。青木なら腕を折るくらいのことは平気でやると思っていたし、彼の「壊し屋」としての恐ろしさはすでに体験済だったからである。いずれにせよ、同年4月の桜井“マッハ”速人戦のころから定着しつつあったヒールのイメージは、この試合で完全に確立されたと言っていいだろう。




