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甲子園の風BACK NUMBER
「スマホ回収しない」「野球部“ムラ”作らない」甲子園強豪・浦和学院の35歳監督が語る、“野球部を特別視させない”方法「進路指導は現実を伝える」
posted2026/09/01 11:02
今夏の埼玉大会、浦和学院・森大監督の様子
text by

樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph by
Yuki Kashimoto
浦和学院を変えることは、過去を捨てるということではなかった。
「ボトムアップにも、制限をかけなきゃいけないんだなと思ったんです」
自律と管理…二択を捨てた
2025年夏、浦和学院は埼玉大会3回戦で県立滑川総合に敗れたあと、森大監督は、自分が進めてきたボトムアップ型の指導そのものを見直した。
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ただし、結論は「やはり父のようなトップダウンに戻ろう」ではない。選手の自主性を尊重する考え方も捨てていない。むしろ森が気づいたのは、ボトムアップを機能させるためには明確な「枠」が必要だということだった。
自由には責任を伴う。自主性には基準がいる。そして組織には、最後に方向を決める人間が必要だった。そこで「第3の考え」にたどり着いたという。
「ある日、心理学や指導行動の論文などを読んでいたら、サーバント・リーダーシップという言葉に出会いました。サーバント・リーダーシップとは、リーダーが上から命令して人を動かすのではなく、相手を支援し、個々の強みを引き出しながら組織を前へ進める考え方だそうです。僕には父のようなカリスマ性はない。ならば、自分にできる方法で人を動かす。サーバント・リーダーになろう、と思いました。その一つが『信頼』。今の子たちは、『何を言うか』だけじゃなくて『誰が言うか』を見ていると思うんです。この人が言うことなら聞こうと思ってもらえる自分をつくった方が早い」
「父のコピー」「父の野球を捨ててる」狭間で…
正しいことを言えば人がついてくるわけではない。指導者自身がどんな人間なのかが見られている。時には謝る。分からなければ認める。選手の意見も聞く。自分の弱さも隠さない。

