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甲子園の風BACK NUMBER
「スマホ回収しない」「野球部“ムラ”作らない」甲子園強豪・浦和学院の35歳監督が語る、“野球部を特別視させない”方法「進路指導は現実を伝える」
text by

樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph byYuki Kashimoto
posted2026/09/01 11:02
今夏の埼玉大会、浦和学院・森大監督の様子
森は監督になる以前からキャリア教育や進路指導に関心を持ち、監督就任後の5年間で浦学の進路指導を見直していた。
「昔は夏が終わってから進路を考えることもありました。『甲子園に出れば進路はなんとかなる』という考えもどこかにあったと思う。それはやめました」
現在は、2年生の秋が終わった段階から進路指導を始める。3年夏の結果とは切り離し、スポーツ推薦、指定校推薦、AO入試、一般入試など、本人の野球の実力や学力に応じた選択肢を早くから探していく。
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2025年夏、浦和学院は3回戦で敗れたが、それでも卒業生42人のうち40人が、大学などで野球を続けているという。スポーツ推薦ではない選手も多い。
「面談を早くしたことで、レギュラーかどうかに関係なく『大学でも野球を続けたい』と言ってくれる選手が増えました。それは今の浦学の良さだと思います。負けても勝っても、野球を嫌いになっていないんですよね」とほほ笑んだ。
進路面談で“現実を伝える”
森は、入学したばかりの1年生にも進路の話をするそうだ。「甲子園へ行きたい」「プロへ行きたい」という夢を否定するわけではないが、現実も伝えるという。
「今の君の野球の実力なら、このあたり。今の学力なら、このあたりだよ」
だから評定も重視する。野球だけをやっていればいいとは言わない。
「高校野球は学校生活の中では大きなものです。でも人生全体で見れば、キャリアプランの中の一つです」
この考え方は、新しい浦学改革とつながっている。
スマホを一律回収しない。問題が起きれば学校組織で教育する。進路を夏の甲子園の結果に賭けない。部活動を「野球部ムラ」にしない。
共通しているのは、選手を野球だけで評価せず、一人の高校生として扱うことだ。
番狂わせ敗退から1年後…決勝の結果
2026年7月26日、浦和学院は全試合コールド勝ちをして、埼玉大会決勝まで上がってきた。最後の相手は花咲徳栄だった。


