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「二度と甲子園に行けねぇんじゃないか」“歴代最高級チーム”のはずがなぜ…福島の常勝軍団・聖光学院はなぜ甲子園への切符を逃したのか
posted2026/08/29 11:00
東日本国際大昌平に敗れ、5年連続の夏の甲子園出場を逃した福島の絶対王者・聖光学院
text by

中村計Kei Nakamura
photograph by
Asahi Shimbun
「当たり前」
常勝軍団の将の頭を真っ先によぎった言葉は、それだった。
7月23日、福島県で4連覇中だった聖光学院が、福島大会の準々決勝で東日大昌平を相手に2-3で敗れた。聖光は過去、2007年から2019年まで夏13連覇を成し遂げたこともあるチームだ。13連覇は戦後、最長記録でもある。
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聖光は夏の福島大会において過去20年で、2度しか負けていない。今、地方大会で負けたことが、もっともニュースになる高校といってもよかった。
「勝つことの方が異常」
そんな福島県の1強を率いる斎藤智也は、しかし、5年振りに甲子園に到達する前に敗れ、むしろ、それは当然のことだと受け止めていたという。というよりは、「異物」を飲み込むために、そう自分に言い聞かせていたと言った方が正確かもしれない。
「これまでは勝つことが常識のようになっていた。でも、負けた瞬間、それが異常で、どんだけおかしいことだったのか気づいたというか。甲子園に行くなんて、奇跡なんだと。当たり前ではない。だって、夏に限って言えば、この20年間でわれわれ以外に甲子園に行ったのは、たった2校しかないんだから。うちがほぼ独占してきた。それ以外は、みんな泣いてきたわけでしょう。確率的に言ったら、負けることの方が圧倒的に当たり前じゃない? 起きて、当然。勝つことの方が異常なんだよ。その異常を続けてきた。素直な言い方をすれば、ちょっと麻痺していたんだろうな。傲慢になっていたと言ってもいい」
「絶対、勝たせたかった代」
斎藤の参謀役で、ともに聖光の黄金時代を築き上げた部長の横山博英の口からも、「麻痺」という言葉が漏れた。

