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「二度と甲子園に行けねぇんじゃないか」“歴代最高級チーム”のはずがなぜ…福島の常勝軍団・聖光学院はなぜ甲子園への切符を逃したのか
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byAsahi Shimbun
posted2026/08/29 11:00
東日本国際大昌平に敗れ、5年連続の夏の甲子園出場を逃した福島の絶対王者・聖光学院
「麻痺してたのかもな。15年くらい前かな。甲子園で負けた次の日、いろいろと返さなきゃいけないものとかがあって、甲子園に戻ったんですよ。それで帰ろうとしたとき、ふと、また引き返して、グラウンドを眺めに行ったんです。もう二度と来られないかもしれないと思って。そういう感覚、なくなっていましたからね」
2021年夏、13連覇で途切れたときは準々決勝で光南に1-5で敗れた。あのときと決定的に違うのはチームの完成度、斎藤のチームへの信頼度だった。
「光南のときは、正直、負けると思ってたから。春までは強かったけど、画竜点睛を欠くっていうのかな、夏を前にして、控え選手のチームへの愛情が感じられなかった。うちは、それじゃダメだから。スタンドの選手も一緒に投げて、打って、という気持ちになれるようなチームでないと。ただ、今年のチームは歴代でも1番目か2番目くらいにいいチームだった。ひたむきだったし、手を抜かないし。絶対、勝たせたかった代なの。横山の息子がキャッチャーだったしな。俺は甲子園は神様のご褒美だって思ってから。こいつらがご褒美もらえないってのは納得できないわけよ。そんなこと、今までなかったから。正直、こんなにいいチームになってないときだって、甲子園には出たからね。この代で行けねぇなら、二度と甲子園に行けねぇんじゃないかと思ったな。すべて、ゼロに戻ったね。これまでやってきたことは」
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敗戦から数週間。斎藤の中では納得と、納得できないものが、まだ混沌としているようだった。
震災の数カ月後も……
8月某日――。福島駅から東北本線に乗り換え、揺られること約10分。伊達駅で降り、改札口を出る。太陽の位置はまだ空の半分の高さにも達していないというのに、駅前はうんざりするような熱気に包まれた。
「0.08」度?

