JリーグPRESSBACK NUMBER
「日本は嫌いだが?」盧廷潤がキレた後輩の発言とは…ソウルで熱く語った日本サッカーの敬意と兄貴と慕う森保一への注文「きっと成功する。世界に行ってほしい」
posted2026/08/27 11:09
母国・韓国のサッカー界が抱える問題に危機感を募らせる盧廷潤(55歳)。兄貴分と慕った森保一への思いも口にした
text by

キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph by
Ryosuke Tanikawa
「誰が何と言おうと、今の日本サッカーは韓国より2つ上です。1つではなく、2つ上。私はそう見ています」
韓国代表として1994年、1998年のW杯に出場した盧廷潤が、母国のサッカーについて厳しい言葉を口にした。
2026年北中米W杯で日本は、強豪オランダが同居するグループリーグを無敗で突破し、決勝トーナメントに進出。ブラジルに敗れたが、先制点を奪うなど日本サッカーの進歩を感じさせるシーンも数多くあった。
ADVERTISEMENT
一方の韓国はチェコに勝ったものの、メキシコと南アフリカに0-1で2敗を喫し、グループ3位で決勝トーナメント進出を逃した。得点力不足が最後まで課題として残るなど不本意な試合内容に終始したことで、国民のフラストレーションはたまり、洪明甫監督には厳しい批判が飛び交った。大統領をも巻き込んだ韓国代表チームと大韓サッカー協会を巡る混乱は大会後も続いた。
母国のサッカー界を憂う盧廷潤
ただし、盧が問題視するのは代表監督一人の能力ではない。韓国サッカーの土台であるKリーグの構造だ。
「代表チームだけを変えても意味がありません。プロチームが変わらないと。韓国には企業クラブのほかに、自治体が支える市民クラブが多い。市長や道知事の任期が4年で、トップが代わればクラブの社長も人も代わる。10年、20年、30年、100年のビジョンを立てないといけないのに、4年以上の計画を立てられないんです」
首長や政治状況が変わるたびに、クラブの方針や人事まで揺れる。チーム数や立派なスタジアムをそろえるだけでは、観客に支持されるクラブは育たない。韓国代表の敗退は、ピッチ上の采配だけでなく、長期的な育成とクラブ経営を積み上げられない構造の表れだというのが盧の見立てだ。
隣国の日本が結果を出すほど、韓国内の苛立ちは強まる。
「もしイランが強いなら、ここまで言わないかもしれない。でも日本がうまくなったから、『日本はあれだけできるのに、なぜ韓国はできないんだ』と比較する。妬ましい気持ちもあると思います」
批判が過熱するなか、盧が特に不快感を示した出来事があった。

