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「そのときだけは野球のことを考えなくていい、と」DeNA深沢鳳介が“絶望”から復活、初完封に至った意外なきっかけ「旅したことで新鮮な感覚に」 

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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photograph byTakashi Ishizuka

posted2026/08/24 11:01

「そのときだけは野球のことを考えなくていい、と」DeNA深沢鳳介が“絶望”から復活、初完封に至った意外なきっかけ「旅したことで新鮮な感覚に」<Number Web> photograph by Takashi Ishizuka

今季プロ初勝利をつかむと、その後初完封まで達成し先発陣の一角をうかがう深沢。トミー・ジョン手術からの復活を助けてくれた「ある時間」とは

「本当に新鮮な気持ちというか、今まで感じたことのない感覚がありました。オーストラリアを旅することで、今までにない視点や、これまで気づかなかった大切なことが頭のなかに浮かぶようになりました」

 ひとり旅は、今までにないアプローチで自分と向き合う機会を与え、多文化を吸収することで青年を大人へと導いた。これを機に、深沢は心身ともに生まれ変わり、育成契約を経ながらも多くの人に支えられて復活へのプロセスを歩んでいくことになる。

 あの旅から2年以上が経過し、ようやく結果もついてきた。ただ、大事なのはこれからであることは間違いない。前出の入来コーチは、今後の深沢について期待を込め次のように語った。

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「どこに着地点を置くのか。現時点では中10日で体がしっかり回復してから投げる、でもいいと思うんです。けど本来であれば、ローテーションの6人の枠に入っていかなければいけない。来年に向け、体と心をどのように研ぎ澄ませていくのか。その準備をどのようにやっていくのか、一緒に考えていきたいと思います」

 そのためには残りのシーズンが大事だと深沢本人は言う。

「前半戦で結果が出なかった悔しさを忘れずに、シーズン終わりまで、しっかりゲームを作り、負けないピッチャーになっていきたいと思います。来季につながるように」

野球選手としてだけでなく、人間として成長できた

 高卒プロ5年目の深沢は、いわば大卒ルーキーたちと同年代だ。もしかしたら大学へ行くという選択肢もあったかもしれないが、紆余曲折あったこのプロでの4年間を、ひとりの人間としてどのように捉えているのか。

「正直、当時は大学に行くのもありかなと思っていたんですけど、プロの世界に飛び込んでみて、いいときも悪いときもありましたけど、トップレベルの野球や選手の方々に触れることで、野球選手としてだけではなく人間的にも成長できたと思っています。今、ようやく結果が出るようにもなりましたし、すごくいい4年間だったと思っています」

 そう言って爽やかな表情を見せる22歳。投手としてはもちろん、人間としてポテンシャルを秘めた深沢が、どこまで高みへと昇っていくのか今から楽しみでならない。

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「これがラストチャンスだ」DeNA深沢鳳介が前半戦打ち込まれ厳しい現実から導き出した“ある結論”「リスクは承知」の肉体改造でつかんだ初勝利

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