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「MVP争いでオオタニを抜き去った」大谷翔平でもジャッジでもなく“MVP最有力候補”に…カブスの怪物は何者か?「もしオオタニが投手復帰したら…」
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水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2026/08/19 17:01
「不動のMVP」大谷翔平にライバル出現…シカゴの怪物とは?
投打の二刀流で特に投手として支配的な投球を続けていた大谷はシーズン序盤からトップを走っていたが、7月3日を最後にマウンドから離れてからは徐々に追い上げられていた。bWARは7月11日の時点で大谷とPCAは5.6でタイ。それが8月18日の試合前時点でPCAはメジャー全体で単独トップの7.7、大谷はメジャー全体で3位の6.7となった。fWAR(米データサイト「FanGraphs」の指標)の方は、大谷がさらに早い段階でPCAに抜かれており、現時点ではPCAが8.2でメジャートップ、大谷は同2位の7.0だ。
こうしてWARの指標では追う立場になった大谷だが、それでもやはり大谷が最有力だという声は少なくない。オールスターに3度選出された元レッズの一塁手で解説者のショーン・ケーシー氏は8月6日の番組でこう語った。
「投手が半シーズンでもオオタニ有利」
「PCAはとんでもない選手だよ。守備以外にフェンスの向こうに打球を飛ばせるし、俊足で塁を駆け、盗塁もできるし、何でもできる。MVPに求めたいことすべてを持っている。だが、二刀流のオオタニは、投手としてはメジャー屈指の先発だ。PCAは投げられない。そこが受賞を左右する可能性はある。メジャーのトップレベルで投打両方をこなす選手は他に誰もいない。たとえ半シーズンしか投げていないとしても、それは大きい」
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ニューヨーク・ポスト紙記者で米専門テレビ局MLBネットワークのコメンテーターを務めるジョン・ヘイマン氏は8月6日の番組でWARの指標が重視される風潮に、こう疑問を投げかけた。
「WARは正確な指標とはいえないし、中堅手は特に、WARでは過大評価されている。これは昔からいわれてきたことだ。PCAは今、メジャー最高の中堅手であり、その事実を疑う余地はない。だが例えばエリートクラスの投手と最高の中堅手、トレード期限にどちらが欲しいかと問われたら、投手を選ぶのではないか。中堅手が過大評価されている理由はたぶん、外野守備の主導権を握っているからだ。中堅手がフライを捕ると意思表示すれば、両翼は譲る。もちろんPCAは素晴らしい選手だし、素晴らしいシーズンを送っている。だがMVPはオオタニだ」
敏腕記者の見解「非常に面白い議論」
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」の敏腕記者ケン・ローゼンタール氏は8月6日のポッドキャスト「ファウルテリトリー」で、大谷とPCAの争いが「オオタニVSアーロン・ジャッジの論争の再来になる」と指摘した。大谷がエンゼルスに所属していた2022年、大谷とジャッジのア・リーグMVP論争は激しさを極めていた。結局、その年にリーグ新記録となる62本塁打を放ち打点と合わせて2冠に輝いたジャッジが、投票者30人中28人から1位票を得て受賞。大谷は1位票2で130ポイント差をつけられ2位となったが、打者として34本塁打、95打点をマークし、投手として28試合に先発し15勝9敗の成績を残した投打二刀流の驚異的な活躍は、シーズン最後までMVP論争を盛り上げた。

