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北の大地でプロ球団が異例の「夏合宿」!? 育成に舵を切った西武の“獅子の穴”に潜入…篠原響らを1軍に送り出した「美唄きっかけ」の秘密を追う 

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喜瀬雅則

喜瀬雅則Masanori Kise

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posted2026/08/19 06:00

北の大地でプロ球団が異例の「夏合宿」!? 育成に舵を切った西武の“獅子の穴”に潜入…篠原響らを1軍に送り出した「美唄きっかけ」の秘密を追う<Number Web> photograph by Masanori Kise

北海道は美唄市のさわやかなグラウンドで夏合宿を行う……プロのチーム? 西武の強化合宿の現地を訪れた

 西武が前身のクラウンライターライオンズから球団を買収、本拠地を福岡から所沢へ移したのは1979年。その「所沢移転50周年」にあたる2028年の「日本一奪回」が球団の至上命題。その大目標を達成するために、西武は2020年代に入って、本格的な「育成強化」に乗り出している。

20年代以降に育成指名を急増させている西武

 2005年から始まった「育成ドラフト」で、西武は2019年までの15回のうち、9回は指名ゼロで、残りの年に指名した育成選手も計9人にとどまっていた。ところが、育成重視に舵を切った2020年以降の育成指名人数は年別に5、4、4、6、7、7と増加傾向。選手数を増やし、選手間の競争意識を高める環境を整えていく方針で、その成果も徐々に出始めている。

 2020年育成ドラフト5位の投手・水上由伸(四国学院大)は、2年目の2022年に35HPをマークし、パ・リーグ新人王と最優秀中継ぎ投手賞のW受賞。2021年育成ドラフト2位の内野手・滝澤夏央(関根学園高)は1メートル64の小兵ながら、高い守備力が評価され、1年目の2022年5月に支配下登録されると、2025、26年の2年連続で球宴出場。

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 2020年育成2位の外野手・長谷川信哉も6年目の今季、セ・パ交流戦で首位打者とMVPに輝いている。左腕の菅井信也は2021年育成ドラフト3位、豆田泰志は2020年育成ドラフト4位の右腕で、今季は1軍に定着しつつある。

 また、7月27日にはNPB初のインド人投手との育成契約を結ぶなど、外国人の育成にも注力しており、その出身国もカナダ、ドミニカ共和国、スロベニア、ウガンダと多岐にわたり、2026年8月現在、育成の外国人は8人を数えている。

所沢ではなかなかできないような練習をこなせる

 丁寧に選手を育て、戦力層を底上げしていく。そうした「育成強化」の方針の下、昨年に続く2度目の“夏合宿”の狙いを、青木は明確に説明してくれた。

「シーズン中、基礎練習だったり、数をしっかりやったりすることってなかなかない。特に若手の育成対象の選手を連れて来て、この期間に数をこなして、その先につなげていくことは大事なことなんです。実際、所沢だと暑すぎて、人数もいますし、場所も限られてくるので、正直、所沢で今日やっていたメニューをやったら、恐らく4分の1くらいしかできないんです。そういう期間を、ちゃんとここで作れるというのは、すごく大事なことです」

【次ページ】 育成選手にとっての「8月1日」の意味

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