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北の大地でプロ球団が異例の「夏合宿」!? 育成に舵を切った西武の“獅子の穴”に潜入…篠原響らを1軍に送り出した「美唄きっかけ」の秘密を追う
posted2026/08/19 06:00
北海道は美唄市のさわやかなグラウンドで夏合宿を行う……プロのチーム? 西武の強化合宿の現地を訪れた
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喜瀬雅則Masanori Kise
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Masanori Kise
札幌から道央自動車道に乗り、北東方向へ真っすぐに走っていくこと、およそ1時間。美唄ICを降りると、車のフロントガラス越しに映る風景は、雲一つない青空と、美唄の「市木」でもあるポプラの緑が溶け合う、いかにも“北海道の夏”だった。
私が美唄に足を運んだ8月5日も、気象庁のホームページによると、最高気温は28.3度。サングラスをかけていないと、グラウンドからの照り返しの日差しでまぶしいが、湿気を帯びていないさわやかな風が吹き抜けると、心地よい涼しさすら感じられた。
「ここへ来たら、日差しは暑いですけど、吹く風は“エアコン”じゃないですか。選手もみんな、日に焼けていますけど、何だかんだ、体は動く、みたいな感じですよね」
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埼玉西武ライオンズの3軍チーフコーチを務める青木智史が言い得て妙の表現で、美唄での充実した日々を語ってくれた。投手7人、野手10人の参加メンバーのうち育成選手は12人。5人の支配下選手の中には、2024年ドラフト1位で19歳の遊撃手・齋藤大翔、2025年ドラフト4位、東北福祉大で最速157キロをマークし、今季も1軍で2試合、2イニングに登板したルーキー右腕・堀越啓太ら、将来を嘱望されるスター候補も名を連ねている。
シーズンど真ん中の“夏合宿”
これら少数精鋭のメンバーたちが、8月2日から12日に「3軍夏季キャンプ」と称し、北の大地で異例の“強化合宿”に臨んでいた。プロ野球のキャンプといえば、2月の「春」か、11月の「秋」が定番で、もはや季節を表す恒例行事のような響きすらあるが、暑い夏の盛りといえば、シーズンのど真ん中。練習をメーンとしたキャンプを行う例など、私もプロ野球の取材に携わってもう30年以上を数えるが、聞いた覚えもなかった。
それだけに、この新機軸ともいえる西武の取り組みに、大いに興味が湧いた。
昨季までの3シーズンは5位、最下位、5位と低迷の続いていた西武だが、今季は一時期首位を走るなど、100試合を超えたこの夏も、日本ハムとの2、3位争いを展開中。4年ぶりのクライマックスシリーズ進出の可能性も見えている。2026年7月31日現在、西武は支配下が上限いっぱいの70、育成が32の計102人態勢で、これは育成48人で総勢118人のソフトバンク、育成35人で総勢105人の巨人に次ぐ、12球団中3位の大所帯でもある。ちなみに今季、選手数が100人を超えているのは、この3球団しかない。

