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「ためらいはありません」躊躇なく打撃スタイルを変えた2年目のドラ1・佐々木泰が重ねた努力と、“カープ遅咲きスラッガー”の系譜
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前原淳Jun Maehara
photograph byJIJI PRESS
posted2026/08/07 11:01
2年目の今季、才能の開花が期待されている佐々木
打率の数字が落ち、出場機会も減っていく中で、佐々木はやみくもにもがいていたわけではない。
開幕前から時間を見つけては、新井監督から直接指導を受けていた。選手と一定の距離を保つようになった4年目の指揮官だが、タイミングを計りながら選手の元に歩み寄って言葉をかける。数は減っても、効果的なタイミングで声をかけている。
ただ、佐々木に対して指導する頻度は高かった。佐々木の2年目も順風満帆にいかないことは覚悟していたのかも知れない。
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まだオープン戦期間中の3月12日DeNA戦前の打撃練習、佐々木と新井監督の姿はグラウンドにはなかった。福地寿樹打撃チーフコーチとともに屋内練習場で約40分、打ち込んでいた。
シーズンに入っても、マツダスタジアムでの早出特打だけではない。横浜スタジアム以外のビジター球場でもグラウンド外で打撃練習できるスペースがあれば、佐々木がグラウンドから姿を消すことがあった。
左脇が開く悪癖を修正するため、スイングそのものを見直した。これまで積み上げてきた打撃スタイルを変える作業だった。
ためらいなく変える勇気
ただ、ドラフト1位でプロ入りした逸材。これまでの打撃スタイルを変えることは勇気がいることであり、迷いが生じるものだ。だが、佐々木は首を横に振る。
「自分の中ではもうあとがないというくらいの気持ちでした。何かを試してみたいと言っていられる立場でもないし、時間もない。昨年も自分が打ちたい形を捨てて、教えていただいたもので率を残すことはできた。キャンプのときは強く飛ばすという意識でやってきたんですけど、そこにためらいはありませんでした」
違和感や窮屈さは当然あった。感覚と体の動きのギャップを埋めるためには、バットを振るしかない。スタメンから外れた試合はもちろん、スタメン出場を続けるときでもひとりバットを振り込んだ。
「ひとりでやるのは、自分が弱いからなんです。高校、大学を通して、みんなでやると楽な方に逃げてしまうし、数でも妥協してしまうことがあったんです。移動から試合に臨むときには練習前に振っておきたい。やらないと試合に出られないし、出られているときでも結果を残すために準備は欠かせない」

