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賞金5000万円の白玲戦、挑戦者の福間香奈34歳だけでない…「出産を乗り越えて」A級昇級の39歳、「かつては髪を染めていた」23歳女流棋士の躍進とは
posted2026/08/02 06:00
白玲戦への挑戦権を獲得した福間香奈女流五冠
text by

田丸昇Noboru Tamaru
photograph by
Keiji Ishikawa
ヒューリック杯白玲戦は序列第1位の女流タイトル戦。第5期からは優勝賞金が1500万円から5000万円(特別賞の1000万円を含む)に大幅増額された。さらに昨年6月に開かれた日本将棋連盟の通常総会で、白玲のタイトルを通算5期獲得すれば、初の女性棋士としてフリークラス編入の権利を得ることが決議された。
第6期白玲戦の予選リーグに当たる「女流順位戦」は、ABCDの各クラスの最終戦が7月上旬までに行われた。西山朋佳白玲(31)への挑戦者、各クラスの昇級者、降級者の顔ぶれを、田丸昇九段が紹介する。また、女流棋士の新引退制度が今夏に施行され、制度の端境期にともなう明暗が生じた。
福間が西山への挑戦権獲得、注目の昇級・降級者は
第6期白玲戦・女流順位戦の各クラスの最終結果を伝える。
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【A級 定員は10人で各9局。挑戦1人、降級2人】
最終戦を迎えた時点で有力な挑戦者候補は、6勝2敗の福間香奈女流五冠(34)、伊藤沙恵女流四段(32)。両者が勝つとプレーオフ、両者が負けると3人以上の6勝3敗によるプレーオフとなる。
そして福間と伊藤がともに勝って7勝2敗とし、両者のプレーオフが行われた。福間の四間飛車に対して、伊藤は斜め棒銀の作戦。福間は伊藤の攻めをかわして敵陣に迫り、終盤で鮮やかに寄せて勝った。
伊藤は昨年の王位戦で中村太地八段、斎藤明日斗六段らに勝ち、予選決勝で敗れてリーグ入りは成らなかったが、最近の充実ぶりは目覚ましい。盤外では生け花に興味があるという。
福間女流五冠は西山白玲への挑戦者となった。両者の白玲戦での対戦は5期連続5回目。第2期は福間が勝ち、第3期から西山が3連覇している。第6期を西山が制すれば白玲獲得通算5期となり、前述のように棋士への道が開かれる。
ヒューリック杯第6期白玲戦七番勝負は、8月22日に千葉県浦安市のホテルで開幕する。その前哨戦といえるのが大成建設杯第8期清麗戦五番勝負。福間清麗に西山女流三冠が挑戦していて、第2局が終わった時点で1勝1敗。この勝負にも注目したい。
5期連続A級在籍の加藤圭は降級
B級への降級者は、2勝7敗の鈴木環那女流三段(38)、1勝8敗の加藤圭女流二段(34)。加藤は独特の勝負術を駆使し、5期連続でA級に在籍していたが、今期は7連敗が響いた。
新A級で4勝5敗の野原未蘭女流二段(22)は、今春に大学を卒業した。在学中は将棋と学業の両立に苦労したが、友人との出会いが貴重だったという。卒論のテーマは、将棋コンテンツ市場におけるファン構造と顧客生涯価値の分析。今後はタイトル挑戦が待ち望まれる。
