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「後手番、体調不良ですよ」将棋界“虎の穴”…永瀬研の壮絶さを高見泰地が明かす「でもキーマカレーはパクチー抜きで」藤井聡太と戦い続ける永瀬拓矢の素顔
posted2026/07/26 07:17
2018年の高見泰地と永瀬拓矢。それぞれ将棋界のトップで戦う2人は、敬意を持って日々研鑽に励んでいる
text by

大川慎太郎Shintaro Okawa
photograph by
Shintaro Okawa/Keiji Ishikawa
5つの「永瀬研」に参加している中で
叡王戦後も永瀬拓矢と高見泰地の研究会は続いたが、コロナ禍で一時ストップした。それが明けてしばらくして、また永瀬から高見に連絡があり、再開したという。
永瀬が藤井聡太と長らくVS(1対1の練習将棋)を行っていたことは有名だが、それも永瀬が熱望し、藤井宛てに依頼のメールを送ったのがきっかけだった。
「自分はチャンスをつかみに行くタイプなんです」
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こう永瀬が言っていたことを思い出す。
一方、高見から永瀬に声をかけたことはなかったという。
「最近、ようやく後輩には言えるようになりましたね。以前は自分の序盤がひどすぎて、とても練習将棋はお願いできませんでした。終盤だけだったら負けないけど、研究会は序盤が大切なんです。その知識がまったくないような人間がお願いなんかできませんよ。自分と同格ですら失礼なのに、格上の人に指しましょうなんて言えません」
現在も高見は永瀬の研究室によく顔を出している。永瀬がタイトル戦で多忙の時は減ることもあるが、現在、参加している永瀬研は5つ。
永瀬研を大切にしている棋士は多い。以前、本田奎への取材で今後の目標を聞いた際に、「自分は研究会をかなり重視しています。普段、練習将棋を指している強い人に後れをとらないことが大事です」と語っていたのを思い出す。永瀬研より強い相手と公式戦で戦う機会はそうたくさんはない。だからそこでよい成績を残せば、公式戦の結果も自然についてくるという理屈だ。
それだけに真剣度が違うし、緊張感もある。
永瀬研で後手番の時は、体調不良ですよ
「永瀬研で後手番の時は、体調不良ですよ」
高見は苦笑する。どういうことなのか。
すると高見はスケジュール帳を見せてきた。ある日に「永瀬後手、増田(康宏)後手、佐々木大地後手」と書き込まれている。この強豪3人を相手に1局ずつ指す日で、高見がすべて後手番だという。

