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「“年齢規定超え”27歳でやっと」「高校生棋士誕生ならず」プロへの“競争率20倍”将棋三段リーグという難関「有望な若い芽を摘んでほしくない」
posted2026/03/22 06:01
例年、激しい戦いとなる三段リーグ。2025年度、将棋界は最多となる7人の新四段が生まれた(写真はイメージ)
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田丸昇Noboru Tamaru
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日本将棋連盟
奨励会の第78回三段リーグ(2025年10月~26年3月)の最終2局が3月14日に行われた。39人の三段が2枠の四段昇段を争う勝負の結果、成績上位2人と次点(3位)2回の規定による計3人が四段に昇段して棋士になった。第77回での4人の昇段者を合わせると、2025年度は7人の新四段が生まれたことになる。今回の三段リーグの戦い、新四段たちの棋歴やプロフィールについて、田丸昇九段が紹介する(初出以外、棋士の段位などは省略)。
三段リーグ昇段争いは混沌としていた
三段リーグの最終日を迎えた時点で、四段昇段の有力候補は主に6人。
小窪碧(8位・20歳)13勝3敗
古井丈大(19位・21歳)13勝3敗 ※次点1回
川村悠人(2位・27歳)12勝4敗
国井勝太(7位・16歳)12勝4敗
村田楽(9位・22歳)12勝4敗
鳥巣友希(14位・22歳)12勝4敗
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14回戦の時点で、古井三段が12勝1敗、國井三段が11勝2敗でトップを走っていた。その後、両者の負けが込んだことで、昇段争いは混沌としてきた。
最終日の午前・18回戦では、小窪三段が競争相手の國井に勝ち、14勝3敗で四段昇段を決めた。19回戦も勝って15勝3敗で1位が確定した。
古井三段も勝てば四段に昇段したが敗れた。国井は脱落して「高校生棋士」の誕生は成らなかった。
午後・19回戦が始まった時点で、ともに13勝4敗の川村三段と古井が自力の昇段候補となった。川村は古井より順位上位で勝てば昇段するが、負けて古井が勝つと次点になる。古井は勝てば2位か「次点2回」の規定で昇段するが、敗れて川村が勝つと、順位上位の13勝5敗が何人も生じる可能性があって次点は難しい。
年齢規定の25歳を超えて四段昇段の苦労人も
川村と古井は勝てば昇段、敗れると昇段逸失がある状況で、ともに勝って14勝4敗として四段昇段を決めた。川村は来期順位戦でC級2組に所属する。古井はフリークラスに編入される。
川村は前回に年齢制限規定の25歳を超え、三段リーグで勝ち越しごとに在籍を1期延長できる不安定な立場だった。今回は6勝4敗から8連勝して昇段に至った。
4月1日付で昇段する3人の新四段の棋歴とプロフィールを紹介する。
