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「僕は帰ってきました」武豊の“騎手人生の分岐点”はあの馬だった…「今も果たされていない夢」メイショウタバルでの凱旋門賞参戦が“運命的”な理由
text by

島田明宏Akihiro Shimada
photograph byJIJI PRESS
posted2026/07/27 17:26
メイショウタバルとのコンビで宝塚記念を連覇した武豊。秋には凱旋門賞への参戦が予定されている
今も果たされていない大きな夢
武は、JRAでは、59歳の柴田善臣、58歳の横山典弘に次ぐ3番目の年長である。騎手だけでなく、多くの調教師や馬主も年下になった。
年上の関係者でも、社台ファームの吉田照哉代表のように、20代のころは「豊君」と呼んでいた人が、今は自然と「武さん」と呼ぶようになっている。
そのようにリスペクトされる立場でありながら、馬に乗って10代、20代の若者たちと同じ舞台で戦い、今なお、上位の成績をおさめているのだ。
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1987年にデビューしてから40年、人と人との強いつながりのなかで、前の自分を超えようと積み重ねてきた勝ち鞍が、5000に達した。
29歳だった1998年、スペシャルウィークに騎乗し、「子供のころからの夢だった」という日本ダービーを制した。「騎手になってからの夢」というジャパンカップもスペシャルウィークで勝った。
そして、今も果たされていない大きな夢が、凱旋門賞制覇である。
1994年、ホワイトマズルで初めて参戦し6着に終わってから、2024年まで11回騎乗している。最高着順は、フランスに騎乗ベースを移していた2001年、サガシティの3着。日本馬での最高着順は、2013年、キズナでの4着である。これまで、日本調教馬で6回、外国調教馬で5回参戦している、というところも、いかにも武らしい。
「今の自分が想像もできないような自分になっていたい」
以前、目標を訊ねたら、彼はそう答えた。
通算5000勝の次の到達点は、彼自身も今は想像もできない何かなのか。
まずは、12回目の参戦となる今秋の凱旋門賞を楽しみに待ちたい。
<前編とあわせてお読みください>

