- #1
- #2
甲子園の風BACK NUMBER
センバツ王者・大阪桐蔭が敗れる波乱…高校球界の「絶対王者」に起こっていた“異変の中身”下級生からブレイクでも「最上級生になると…」のナゼ
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph bySankei Shimbun
posted2026/07/21 11:04
大阪府大会の4回戦で大阪立命館に敗れた大阪桐蔭ナイン。センバツ王者はなぜ敗れたのか?
前田に関しては3年秋のU18世界大会で主戦となり世界一に輝いたが、下級生時に華々しいブレイクを果たしたからこそ、投げるたびに期待値は膨らんだ。本人たちもさらに上を、と技術向上に余念がなかったはずだ。だが、早くから大阪桐蔭の大黒柱として嘱望されてきた投手が、3年夏に最高の姿となれず、勝ち切れていない現状もあった。
投手力が注目される中で、その反面、懸念されてきたのが攻撃力だった。
これまで大阪桐蔭が全国を勝ち上がるときのチームには、必ず攻撃の中心となる打者がいた。平田良介(元中日)や中田翔(元日本ハムなど)らをはじめ、12年に春夏連覇を果たした際は森友哉(オリックス)、18年の2度目の春夏連覇の年は根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)―。「このバッターに回せば何とかしてくれる」と思える絶対的な攻撃の軸が機能し、爆発した攻撃力の凄さを大阪桐蔭は聖地で何度も見せつけていた。
ADVERTISEMENT
だが、そんな打者も近年の記憶をたどると22年の正捕手で攻守の柱だった松尾汐恩(DeNA)以降はなかなか浮かんでこない。ミート力に長けた巧打者は毎年並んでいても、以前のような強打者クラスのバッターがここ数年はなかなか出現していなかった。
不穏な投手陣に加え…見えなかった「打線の顔」
もちろん、毎年のように絶対的な強打者を作り上げることは難しい。
それでもこれまで猛打で圧倒してきた大阪桐蔭だからこそ「今年の打線の顔は誰なのだろうか」と密かな期待も毎年抱いてしまう者も少なくなかったはずだ。
今夏の大阪桐蔭は初戦の汎愛高校戦で14安打15得点で5回コールド勝ちすると、次戦の北野戦でも13―4で7回コールド勝利をおさめている。

