甲子園の風BACK NUMBER
PL学園休部から10年、寮生活も激変「誰が上級生、下級生かわからない」山口に誕生した“第二の超名門”…スタッフにOB集結、そっくりユニフォームも
posted2026/07/14 11:02
PL学園とそっくり! 山口県鴻城のユニフォーム
text by

井上幸太Kota Inoue
photograph by
Kota Inoue
山口県鴻城にも野球部専用寮があるが、寮生活はPL学園のそれとは全く異なるようだ。
PLの黄金期を指導したコーチで、現在は山口県鴻城の総監督を務める清水孝悦が言う。
「たまに寮の様子も見に行くんですけど、和気あいあいとしていますね。知らない人が見たら、誰が上級生で、誰が下級生かわからないんじゃないですか。“今風”というかね。もっと厳しくしてるところもあるんでしょうけど、厳しければいいかというと、そこも疑問なんでね」
消えた「PLチャーハン」
ADVERTISEMENT
PL出身者が、寮生活の思い出として語るのが「PLチャーハン」だ。“付き人”の関係にある後輩が、先輩のリクエストに応える形で、チャーハンをこしらえる。ユーチューブでは、歴代のOBたちが当時の記憶を頼りに鍋を振るう動画が人気を博してもいる。
マヨネーズを油代わりに使うのがポイントなのだが、この技法を編み出したのが、何を隠そう清水である。
「僕らが入学したころから“焼きめし”を作る伝統はあったんやけど、普通のサラダ油でやってた。今みたいにフライパンがつるんつるんしてないから、それやと(米が)ひっつくんですね。元々ご飯にマヨネーズをかけて食べるのが好きやったから、何気なしにやってみたらひっつかへんし、まろやかで美味しい。同級生に『マヨネーズやったら、ひっつかへんで』と教えて、そこからPLチャーハンになりましたね」
山口県鴻城の選手に「鴻城チャーハン」はあるのか、と尋ねたところ、どうやらPLチャーハン自体も知らなかったようでキョトンとされた。それを清水に話すと笑った後に続けた。

