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「水を片手に一目散に鈴木彩艶のもとへ」W杯テレビに映らなかった“控えGK”の献身…出場ゼロの早川友基&大迫敬介「自分がやってもらって嬉しいことを」 

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松本宣昭

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2026/07/08 11:02

「水を片手に一目散に鈴木彩艶のもとへ」W杯テレビに映らなかった“控えGK”の献身…出場ゼロの早川友基&大迫敬介「自分がやってもらって嬉しいことを」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

一度も出番はなかったが、最高のチームワークで鈴木彩艶を支えた2人

先輩2人の献身…彩艶の心に宿った思い

 彩艶は23歳。大迫は26歳、早川は27歳。自分よりも年上の2人が、ハイレベルなトレーニングをこなしながら、献身的に支えてくれる。いつも周囲への感謝と気配りを忘れない彩艶の心が、動かないわけがなかった。

「今回のGKチーム編成は、僕にとって良いことしかなかった。練習のときも、ハーフタイムも、ハイドレーションブレイク中も、僕のプレーや相手の戦術に関して常にディスカッションがありました。ハヤくんなんか、GKの僕にだけではなくて、フィールドプレーヤーにも、しっかりとGK目線でアドバイスしていましたからね。本当に素晴らしい人間性を持ったキーパー2人だったので、僕としてもやりやすかったですし、助けられました」

 ブラジルに敗れ、GKチームも解散となった。ならば、最後に訊いてみたかった。宿舎で取材に応じた早川に、例の「人間性が優れていなければ、日本代表GKは務まらない」説をぶつけてみた。

「挫折」が名キーパーを育てる

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「んー、やっぱり日本代表の控えGKは、挫折を経験したことがある選手じゃないと難しいかなって思いますね。サッカーを始めてからずっとエリートで、『自分が一番』って人が、今大会の僕らのような立ち回りをしてくれと言われても、なかなか難しいと思う。

 僕は高校のときも、大学時代も、プロになってからも、試合に出られない時期を経験してきました。そういうときに何ができるのか、何をチームにもたらせるのかっていうのを考えて、学んできた立場なので。GK陣に限らず、今回の日本代表は、『チームが勝つために』ということがテーマでした。

 試合に出ているときに、控えの選手たちが何をしてくれたか、どんなサポートをしてくれたらありがたかったかをみんなが考えていた。だから、自分が控えの立場に回ったときに、それを行動に移せた。結果はついてこなかったですけど、すごくいいユニットだったなと思います」

 確かに早川だけでなく、彩艶は浦和時代に西川から正GKの座を奪えず、大迫も東京五輪で控えに回り、1試合も出場することができなかった。

 挫折はGKを育てる――。W杯ラウンド32敗退という苦みを知った彼らはこの先、もっと強く、素敵な人間になるはずだ。〈前編も公開中です〉

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