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「日本はブラジルを苦しめる武器を…」“グループFの難敵”オランダ記者の日本「リアル評」…実は複雑なモロッコ戦は「サッカー以上の意味を持つ」 

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中田徹

中田徹Toru Nakata

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2026/06/29 17:03

「日本はブラジルを苦しめる武器を…」“グループFの難敵”オランダ記者の日本「リアル評」…実は複雑なモロッコ戦は「サッカー以上の意味を持つ」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

グループステージでは好勝負を繰り広げたオランダ代表と日本代表。オランダの記者が見た日本評と決勝T展望はいかに

――ひとつ、モロッコ系オランダ住民について聞きたいことがあります。

「どうぞ」

 実は現在のオランダには42万人以上のモロッコ系住民が暮らす。サッカー界でもモロッコ代表選手にはオランダと縁の深い選手も多く、両国の関係性は強い。そこで私は、オランダとモロッコ系住民にまつわる2つの事例を投げかけてみた。

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・1999年4月、モロッコがオランダを2対1で下した際、大喜びしたサポーターが試合会場のアーネムからユトレヒトまで、高速道路(約65km)で大渋滞を巻き起こしたこと。

・今から15年以上前、かつてK-1の頂点に立ったバダ・ハリが「オランダ人は普段、俺のことを“厄介なモロッコ人”と見ている。しかし俺が優勝すると手のひらを返したように“さすがオランダの誇り”と騒ぐんだ」と発言した。筆者も本人からその言葉を直接聞いた。

――昔の話で恐縮ですが、現在のオランダ社会はモロッコ系住民をどう見ているのでしょうか?

「最近、モハメド・イハターレン(フォルトゥナ・シッタルト)もバダ・ハリと同じようなことを口にしていました。これこそがオランダに住むモロッコ系の人々が肌で感じている現実です。しかしマジョリティである生粋のオランダ人側はそこまで自覚していないことが多いのが実情です。

 バダ・ハリの言葉、そしてイハターレンの言葉は2つの異なる文化を持つ『バイカルチャーの若者たち』の間で強く共感されています。彼らには『自分たちがオランダコミュニティの一員として認められるためには、他人の2倍は努力しなければならない』という感覚が根強くあるのです。

 スポーツ、科学、政治などの分野で成功を収めれば、彼らはすぐに『オランダの誇り』として身内扱いを受けます。しかし、ネガティブなニュースが流れた途端、彼らの“モロッコ系”というルーツが強調されるのです。この構造がのけ者意識を生み、多くのモロッコ系オランダ人の若者が、自分たちのルーツに強い忠誠心を抱く理由になっています。ルーツこそ、自分たちを“無条件で受け入れてくれるアイデンティティ”だと感じられるからです」

【次ページ】 日本は「ブラジルを苦しめる武器を揃えている」

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