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W杯に神降臨「メッシ38歳のハットトリック」カメラマンが“目の前で撮った”決定的瞬間「デパウルがメッシよりも嬉しそうに…」アルゼンチンの強さの理由

posted2026/06/19 17:10

 
W杯に神降臨「メッシ38歳のハットトリック」カメラマンが“目の前で撮った”決定的瞬間「デパウルがメッシよりも嬉しそうに…」アルゼンチンの強さの理由<Number Web> photograph by Masashi Hara

リオネル・メッシの6度目のW杯は最高の形で幕を開けた。ハットトリックを達成し、カメラ目線でポーズを決める

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原壮史

原壮史Masashi Hara

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Masashi Hara

 いやー、“あっち”だったか。

 ロドリゴ・デパウルの鋭い縦パスを収めたリオネル・メッシがアルジェリアから先制ゴールを奪い、ピッチの反対側で喜んでいる。私の座る撮影ポジションからピッチ中央を通る対角線の果て、カメラの中で主役が占有している面積はとても小さかった。

 まあ、シュートは背中側からちょうど綺麗な感じで撮れているはずだからいいか。

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 喜んでいる途中でこっちも向いたし、トリミングすればいいか。

 メッシのゴールがあっただけいいか……。

 まあいいか、と納得しようとしながらも、現地時間朝6時にダラスを出発し、カンザスシティまで約12時間かけてようやく辿り着いたことを思うと、やはりポジション選択の賭けに負けた無念さは拭い難いものがあった。

メッシのセレブレーションに含まれた“意図”

 前日に1人1席を順番に選んでいくシステムのフォトポジション選択で、私は後半以降にアルゼンチンが点を入れて試合が動くと予想し、アルゼンチン側のゴール横バックスタンド寄りの席を獲得していたのだ。

 今大会1点目を決めたメッシのセレブレーションは、その前に1度ゴールを取り消されていたこともあって長めだった。

 まず自身で喜び、次に集まってきた仲間と喜び、中継カメラに向かって家族へのジェスチャーをして、自陣に戻りながら天を指さす。

 文字にすると長いが、ここまではいつも通りだ。

 この日はここからが長かった。ゆっくりと自陣に戻りながら、メインスタンドとバックスタンドの観客に向かって何度も念入りにガッツポーズを見せた。こちらからも顔が見えている。

 これを縦に切ればいいか。

 自分を納得させるための材料が追加されて少しホッとしつつ、このメッシの振る舞いの意味を考えていた。

 この明らかに意図的なセレブレーションの継続は、観客を味方につけるためのものだ。W杯という舞台の特性上、スタジアム全体を見てみれば、アルゼンチンのサポーターよりも「メッシを見に来た(ライトな)ファン」の数の方が上回っている。そのいわば浮動票を、アルゼンチンの応援団に変える喜びの共有だ。

【次ページ】 ハットトリックの決定的瞬間を目の前で!

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