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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
“プロに進めなかった高校生”がなぜ日本代表のエースに? 恩師に聞く上田綺世の法政大学時代「即決でした。モノが違った」ズバ抜けていた“ある能力”
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/06/13 11:01
日本代表の得点源として期待がかかる上田綺世。法政大学時代の恩師・長山一也氏が、その類まれな能力について語った
指導者として気をつけた“意外なポイント”
夏の総理大臣杯で、法政は35年ぶりの頂点に立つ。対戦相手の明治大学のGKは北中米W杯日本代表の早川友基である。DFラインにも、のちのJリーガーがズラリと並ぶ。その試合で、背番号20を着けた1年生は決勝ゴールを叩き出した。
「大事なゲームで勝利につながる得点を決められる選手だな、やっぱり違うなと感じました」
現代サッカーでは、ストライカーも守備を求められる。長山も、上田に守備を求めた。そのバランスに、細心の注意を配りながら。
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「入ってきたばかりの頃は、守備の強度も足りなかったし、ポストプレーもスーパーではなかった。ただ、ゴール前で仕事ができる、どういう相手からでも点を取れる。点を取れるための場所に入り込んで足を振れる、というのが彼の素晴らしいところです。だから、守備を頑張りすぎて点が取れないという状況になることは避けよう、と。点を取る作業じゃないところへ、彼の意識が行きすぎないようにしました」
上田の2年時は、インカレと呼ばれる全日本大学選手権を制した。優勝校は翌年の天皇杯に、アマチュアシードとして出場できる。長山はすぐに天皇杯を見据えた。
「インカレ後は天皇杯で勝つために、Jクラブとのトレーニングマッチを組んでいきました。綺世は3年生になる前から、プロ相手にも違いを見せるところがありました」
無得点に終わったコパ・アメリカが転機に
3年生となった直後の2019年5月、上田はコパ・アメリカの日本代表に初選出される。東京五輪世代にベテランを加えたチーム編成のなかで、岡崎慎司、前田大然とともにFWに名を連ねたのである。
国際Aマッチデビューとなったチリとの初戦で、いきなり4-2-3-1の1トップを務めた。ウルグアイとの第2戦、エクアドルとの第3戦は、後半途中からピッチに立った。しかし、多くの決定機に関与しながらも、得点を奪うことはできなかった。
「コパ・アメリカは、綺世のキャリアで転機のひとつだと思います。ヨーロッパでプレーするチリやウルグアイのCBとマッチアップして、シュートには持っていけたけれどゴールは取れなかった。GKのサイズ、DFのサイズや厚み、競り合いでのプレッシャーなどは大学生とは明らかに違うもので、そこは慣れればできる、と感じたのでは。自分が到達すべきレベルというものが、彼自身のなかで明確になった大会だと思います」

