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「キッカーのイスはチームにひとつ」NFLチームと契約も…ライバルはオールスター選手!? アメフト・松澤寛政が語る“日常のリアル”「朝5時半から夕方5時まで…」
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北川直樹Naoki Kitagawa
photograph byMatt Aguirre/Las Vegas Raiders
posted2026/06/11 17:01
ドラフト外でNFLラスベガス・レイダースと異例の3年契約を結んだ松澤寛政。現在はどんな日々を過ごしているのだろうか
チームにはベテランのキッカー、マット・ゲイがいる。ゲイはプロボウル(※NFLのオールスター)に選ばれた経験もある有力選手だ。松澤はその存在を「コンペティションの相手として、しっかり捉えています」と言いながらも、長いキャリアの築き方を遠慮なく尋ねているという。ゲイに言われた一言で、印象に残っているものがあるという。
「『スイングを力強く』と。少し縮こまっていたのかもしれません」
これまでで最高の環境の中で得られた気づきだ。
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レイダースとの契約は、確かな前進だ。だが、それはまだ「日本人初のNFL選手」そのものではない。
じつは、日本人選手がNFLのチームと契約したこと自体は、過去にもいくつか例がある。2007年には大阪出身の木下典明がアトランタ・ファルコンズと契約し、サマーキャンプにも加わった。だが、シーズン開幕前に戦力外となり、翌年も国際練習生として在籍したものの、公式戦に出ることはなかった。
木下のように夏のキャンプや、練習生のポジションまで届いた日本人選手はいる。だが、53人の最終ロースターに名を連ね、公式戦のフィールドに立った日本人選手は、いまだ一人もいない。多くの人が思い描く「日本人初のNFL選手」とは、その最後の一線を越えた者のことだ。
開幕は9月…キッカーのイスは「たったひとつ」
松澤の前には、まだいくつものハードルが並ぶ。
チーム練習(OTA)は6月後半まで。そこからミニキャンプ、7月下旬からのトレーニングキャンプ、8月のプレシーズンマッチへと進む。キッカーにとっての本当の評価は、この「実戦の場」で下される。そして8月下旬、各チームは登録を53人に絞る最終カットを行う。これを生き延びた者だけが、9月の開幕ロースターに名を刻む。キッカーのイスは、基本的にチームにひとつ。松澤が争うゲイはFAで獲得されたベテランで、下馬評は決して松澤に有利ではない。

