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『ザ・ノンフィクション』放送も話題に…性別適合手術を受けた“女子プロレスラー”エチカ・ミヤビの思い「性転換してから、自分を許せるようになった」

posted2026/05/29 17:03

 
『ザ・ノンフィクション』放送も話題に…性別適合手術を受けた“女子プロレスラー”エチカ・ミヤビの思い「性転換してから、自分を許せるようになった」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

PPPTOKYOの初代女子王座決定戦でちゃんよたと対戦したエチカ・ミヤビ

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Norihiro Hashimoto

 “新進気鋭”をスローガンとするプロレス団体PPPTOKYOが、旗揚げ7年目で初の女子王座を制定した。5月21日に行われた初代王座決定戦に勝利し、ベルトを巻いたのはちゃんよた。対戦相手はエチカ・ミヤビだった。どちらも団体生え抜きの選手だ。

 初代王者を決めるにあたって、他団体やフリーの人気選手を招いてトーナメント、リーグ戦を行うというやり方もあったはずだ。そのほうが話題になりやすいしベルトにハクがつく。

 ただ、そうしなかったのにも納得がいく。PPPは独自の世界観を大事にしてきた団体だからだ。タイトルマッチ調印式で、エチカは「このリングでは生き様、人生観が出る」と言っている。プロレス界には団体もタイトルも乱立しており、新興団体にベルトができたところでさして大きなインパクトはない。しかし、エチカはそこに「生き様をかけるベルト」という意味を見出したのだ。

性別適合手術を受け、リングに復帰

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 PPPは“個性派”、“異色レスラー”が多く集まる団体だ。ちゃんよたは筋トレYouTuberとして人気になり、アダルトビデオに出演していた時期も(現在は引退)。一般層にも届きやすい話題性があり、同時に偏見も生まれやすい。新人の虎牙(とらが)のんもAVの世界にいたが、ちゃんよた主宰のプロレススクールに通い転身。代表の三富兜翔(かぶと)は慶應大学卒の“インテリレスラー”であり、プロレスにのめり込んで勤務していた大手広告代理店・博報堂を退社したことが話題を呼んだ。

 エチカは2022年のデビューの時点でトランスジェンダーであることを公表している。

 2024年1月には性別適合手術を受けた。欠場期間は1年を予定していたが、9月に復帰。手術後は激しい痛みに襲われ体が動かせず、ひたすら自宅で過ごすしかなかった。誰とも会わず会話もせず、うつ状態になった時もあるという。そんな中で心の支えになったのがプロレスだ。仲間に置いていかれないためにも早く復帰したかったし、復帰前から会場でセコンドについていた。

 エチカは最初から“女子プロレスラー”としてデビューした。その時すでに睾丸を摘出していたし、性別適合手術を受けるつもりでいた。ネットではおそろしいほどの誹謗中傷があった。他のスポーツと同様に“男の体力で女子カテゴリーに乗り込んで蹂躙する”という図式で見られたのだろう。

 だが現在の日本のプロレスでは男女対戦、男女混合タッグ戦なども当たり前に行われている。単に勝てば評価されるというジャンルではないし、そもそも新人が体力だけで簡単に勝てるものでもない。エチカはデビュー戦で豊富なキャリアを持つ女子選手、世羅りさに敗れている。実際に見てみれば、エチカが1人の新人として奮闘してきたことは一目瞭然。だがネットの“情報”からそれを読み取ろうとしない人間も多いのだ。

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