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「現場は7回制に猛反対」は本当か? 賛成派の“意外な意見”「超強豪に勝てるかも」「あの暑さを考えたら…」茨城の公立校監督が明かす“野球存続の危機感”
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樫本ゆきYuki Kashimoto
photograph byYuki Kashimoto
posted2026/04/17 11:01
いずれも茨城の公立校、水戸一・木村優介監督と水戸三・柴田優太監督
・「やや賛成」宗方優太選手(水戸一・3年・投手)
自分のチームをみたとき、ピッチャーの枚数はどう考えても強豪私学よりは少ない。小川さん(同上)の時のようにいかにピッチャーの疲労度を抑えられるかっていうのを県立校は考えます。(中学)シニアのときは7回で逆転することが多くて。そのときは火事場のバカ力で勝ってました。でも逆に言うと、格上のチームに序盤で点を取られたとき7イニングで逆転するのはキツイかも!
・「やや賛成」永山奏汰選手(水戸三・主将・3年・内外野手)
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夏の暑さを考えると賛成です。3回の給水タイムがあっても試合時間って短くなってないんですよ。中学野球は時間制限で区切ったけど、高校野球は時間制限はナシ。僕は大丈夫だったけど、あの暑さを考えたら観客が9イニング観るのは大変だと思う。
すでに「7回制の野球」をイメージ
・「やや賛成」江橋遥斗選手(水戸三・3年・内外野手)
年々、夏の気温は上がっているので7イニング制を検討するのはいいと思う。昨夏の茨城大会初戦、5回終わって6回に入るとき、体力がちょっとキツかった。
水戸三・江橋は高校から野球を始めた「初心者組」。体力の限界を7回で感じ、昨秋から9イニング戦うための体力トレを続けている。昨夏の茨城大会1回戦・牛久戦の試合時間は2時間14分(●2ー19、7回コールド)。この日(7月7日)水戸市の最高気温は34.2度だった。昨夏は国内観測史上最高の41.8度(8月5日・群馬県伊勢崎市)を記録したことを考えると、水戸三・永山主将の見解も納得できる。高校3年の永山は大塚製薬が認定する熱中症対策アンバサダーの資格を所有している。
柴田監督の話に戻る。
聞くと、もうすでに「7イニング制野球」の戦術イメージを始めているというのだ。
「強豪校に勝とうと思ったら、いかに先手を取って逃げ切るか。どんどん仕掛けていきます。ピッチャーも右や左や下、横とか逃げる系。いろいろ作って的を絞らせないのもアリですよね。代打、代走、守備をどんどん交代する。三塁コーチャーも交代したっていい。ジェネラリストよりもスペシャリストを作る。入れ替えを活発にして、7イニングで選手全員、使いきるようなイメージです」
前出の日刊スポーツの記事でも監督が挙げていた「選手の出場機会が減る」という懸念の逆説。柴田監督は「全員使う策を考える」と言い切った。


