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「高校野球では登板わずか1イニング」無名の161km右腕にダルビッシュ有が唸った「球は本当にメジャーレベル」侍ジャパンの“隠し球”21歳の現在地 

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山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

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posted2026/04/11 11:02

「高校野球では登板わずか1イニング」無名の161km右腕にダルビッシュ有が唸った「球は本当にメジャーレベル」侍ジャパンの“隠し球”21歳の現在地<Number Web> photograph by JIJI PRESS

まさに「幻の侍ジャパンメンバー」だった21歳の右腕、バルザー・ブライアンとは?

 右肘の手術から実戦復帰した24年7月から25年のマイナーでのオープン戦までは、それらが「30%くらいしかなかった」という。今季のインゾーン率の目標では、初球が68%、1ボール1ストライクでは68%と昨季の「65%」から上昇した。バルザーの制球力が上がり、3%の上積みを期待できるほど投手としてのレベルアップをしている、ということだ。

マイナー選手たちが挑む課題

 そして試合を通してのインゾーン率の目標設定は47%以上。早いカウントで追い込み、三振を奪う球はボールゾーンにスプリットやスライダーを投げる。ウイニングショットを生かすためにも、ストライクゾーンにどんどん投げ込む基本的なスキルを身につけなければいけない。その課題がクリアできれば、マイナーのカテゴリーもハイA、2Aと上がっていくことができるシステムだ。

 一方で試合では、マウンドで安定したパフォーマンスを発揮しなければいけない。例えば、四球や連打で1イニング25球以上になれば降板させられる。短時間での負荷が増し、怪我をするリスクが高まるからだ。それでも「1週間に5球ずつ」増える球数を投げられる強化は続く。

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 例えば60球を予定していた登板で序盤に打ち込まれ40球足らずで降板したケースもある。それでも次週は65球を投げるプランのまま、1週間の練習メニューが組まれる。その積み重ねでマイナー選手たちは、メジャーを目指す強化プログラムを消化する。バルザーの場合、手術から復帰した20カ月間で地道に強化を進めた。あとは、マイナー戦で安定したストライクゾーン率を示し、登板間のルーティーンに慣れていくことが重要になる。

ダルビッシュからはLINEで…

 バルザーにとって幸運な環境は、パドレスに入団したこと。そして、ダルビッシュ有がいることだ。

「ダルビッシュさんは練習試合とか見に来てくれたりする。『どうだった?』みたいに毎回、聞いてくれたり、動画とかも送ってLINEとかでフィードバックもらったり、アドバイスをいただいています。『投げる球は本当にメジャーレベルだからあとはもう怪我しないで、たくさん学んで』と声をかけていただきました」

 メジャー選手とマイナー選手との接点が全くないケースもあるが、パドレスのキャンプ施設は食堂やトレーニングルームをメジャーとマイナーで共用している。ダルビッシュや松井裕樹、そして球団アドバイザーを務める野茂英雄氏と触れ合う機会がある。バルザーは恵まれた環境を最大限に活用し、メジャー昇格を目指している。

【次ページ】 バルザーが描く「最高のシナリオ」

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