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センバツでも採用の高校野球「DH制」の是非…「出られる子が増えるのは良い」「二刀流ができる選手は…」全出場校の監督に聞いた“ホントのトコロ” 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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posted2026/04/04 06:00

センバツでも採用の高校野球「DH制」の是非…「出られる子が増えるのは良い」「二刀流ができる選手は…」全出場校の監督に聞いた“ホントのトコロ”<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

今大会ではじめてセンバツのスコアボードにDHの文字が。新制度に監督たちの感想は…?

◆高橋正明監督(岐阜・大垣日大高)

「大谷ルール」を利用してピッチャーを降板後にDHにすると、再登板ができなくなります。試合展開によって早めの継投を余儀なくされた際に竹岡(大貴)が再登板できなくなってしまうので、初戦では「4番・ピッチャー」として起用しました。2回戦では竹岡を2番手以降で考えていたので、DHにしました。今年は竹岡が投打の柱となっていますから、一発勝負のトーナメントを勝ち上がるためにDHをどう運用していくか、夏に向けて考えていきます。

◆平山清一郎監督(長崎・長崎日大高)

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 初戦で古賀(友樹)は初回こそ失点しましたが、DHを使ったことで打つことやランナーをすることがなかったため、2回からはピッチングに集中できました。これもDHのおかげかもしれません。

 DHに起用する選手にしても選択肢が増えると思います。その日の状態を見ながら一番、バットが振れている子を使うことができる。初戦では川口(泰生)を8番・DHにしましたが、場合によっては上位や中軸を打たせることもあるでしょうね。

◆吉田洸二監督(山梨・山梨学院高)

 初戦はDHを解除した2番に多くチャンスが回ってきてしまったので、打順も含めて勉強し直さないといけないな、と思っていました。それは課題として継続することですが、甲子園で感じたのはDHのメリットはディフェンスにあるんじゃないか、ということです。

 今までなら、試合中盤になるとピッチャーの打順で代打や継投のことを考えなければいけなかったんですが、その心配がなくなった。選手と相談しながらベストのタイミングまで引っ張ることができるので、投手陣のピッチングのテンポがよくなるのがいいですね。

◆芝草宇宙監督(新潟・帝京長岡高)

 監督としては、できるだけ多くの選手を使いたいという想いがありますので、DHはすごくありがたい制度です。帝京長岡の甲子園初ゲームだったので、チームが今までやってきた繋ぎの野球を出そうということで、走塁や小技が得意な加藤(謙太)を9番・DHにしました。

 ピッチャーにとってもピッチングに集中できますし、デッドボールとか怪我の心配も減るので監督としてはすごくやりやすかったです。

「交代のタイミングが楽になった」

◆我妻敏監督(宮城・東北高)

 今年は細かく継投していくチームなので、イニング数だったり、打者との兼ね合いだったりでピッチャーを代えていくというスタイルはこれまで通りなんですが、打席に立たない分、交代のタイミングが楽になったというのはあります。

「大谷ルール」の使用やDHを使わないという選択肢は今のところありません。うちの投手陣は意外と打つんですが、出塁してから脚を絡めた攻撃をしたいとなった時に歯止めがかかってしまう恐れがある。そういう部分も踏まえてDHがいてくれたほうが攻撃にもバリエーションが増えるので、使わない手はないなと思っています。

【次ページ】 酷暑の夏はDHの使い方がより重要に?

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