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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
「ヒロミが批判を受けているけど…」侍ジャパン“戦犯探し”にヌートバー心痛める「イバタサンにもチャンスを」愛する仲間たちを今も“We”と呼ぶ理由
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGetty Images
posted2026/03/27 11:07
リハビリに励む中、現地で見届けた侍ジャパンのWBCを振り返ったラーズ・ヌートバー(28歳)
フィールドで戦った日本代表への熱い思いはもちろん変わらない。侍ジャパンのことを話す時、ヌートバーはチームのことを「彼ら(They)」ではなく「私たち(We)」と呼ぶ。それほどに思い入れが強いのだから、1次ラウンドを突破した日本が準々決勝で敗れたことが当然のように悔しそうではあった。
「敗因はいくつかあると思う。ショウヘイ(大谷翔平)が故障明けで登板できなかったことや、ダルビッシュ(有)もケガで投げられなかったのも大きかった。ロウキ(佐々木朗希)もドジャースのローテーションでの立場を固めようとしている段階で、登板しなかった。ただ、それら以上に今回はベネズエラが本当に素晴らしいベースボールをしたことを讃えるべきだと思う。1次リーグでドミニカ共和国に敗れた後、ベネズエラは結束をさらに固めたように見えた。負ける感覚を知って、それをもう一度味わいたくないという気持ちがあったのだろう」
「一発勝負の難しさがWBCの魅力」
ヌートバーのそんな分析通り、3回まで2-5とリードされても衰えを知らなかったベネズエラの勢いと闘志は本当に見事だった。最終スコアは8-5だが、4回以降は完全なワンサイドゲーム。決勝では本命視されたアメリカをも撃破することになるラテンの強国に対し、今回ばかりは日本の力負けであり、完敗を受け入れる以外なかった。
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「ベネズエラは決して諦めなかったし、1番から9番までチーム全体が機能していた。あのタイミングで決意を新たにしたベネズエラと対戦したことで、日本にとって厳しい結果になってしまった。こういった一発勝負の難しさがWBCの魅力でもあり、特別な大会にしている理由でもあるのだと思う」
決勝でもゲスト解説を務めたヌートバーはベネズエラ初優勝の瞬間を目撃しただけに、その強さに素直に敬意を抱けたに違いない。母国の安定しない政情の中でもチーム一丸となり、日本、アメリカという過去の優勝国を連破したベネズエラこそが2026年WBCの“運命のチーム”だったのだ。


