侍ジャパンPRESSBACK NUMBER

前回WBC優勝後「日本の関係者からは何も聞き取りがなかった」ダルビッシュ有の危惧が現実に…「振りしぼって、なんとか勝った」後に必要だったこと

posted2026/03/26 17:00

 
前回WBC優勝後「日本の関係者からは何も聞き取りがなかった」ダルビッシュ有の危惧が現実に…「振りしぼって、なんとか勝った」後に必要だったこと<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

2023年大会で優勝したものの、ダルビッシュはそのときから危機感を抱いていた

text by

山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

PROFILE

photograph by

Naoya Sanuki

WBCベスト8で敗れた日本代表。何が足りなかったのか、何を変えればいいのか。しかしこれは実は今に始まったことではない。日本中が優勝の喜びにひたっていた3年前、すでに日本の課題を指摘していたのが、ダルビッシュ有だった。〈全2回の1回目/2回目を読む

 連覇を目指した戦いは、期待よりも早く終わった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、準々決勝。日本代表、侍ジャパンはベネズエラ代表に5-8で敗れた。

 失意の敗戦から約1時間が経過したころ、三塁側クラブハウスの外には取材するためのミックスゾーンが設置され、日本メディアのみならず、米メディアも数人集まっていた。スタッフ、主力選手たちはメディアの前を歩いて、帰りのバスに向かった。

 しかし、アドバイザーとして合流していた39歳のダルビッシュ有(パドレス)の姿はなかった。あくまで今大会では裏方に徹し、公の場では発言するタイミングではない、と考えたのかもしれない。宮崎合宿に同行し、マイアミで再合流してチームを支えた、その総括や振り返りのコメントを残すことはなかった。メジャーの第一線で長年投げているダルビッシュは、大会をどう評価したのだろう。あえて『力の差』を表現するとしたら、どんな言葉を発しただろうか。

3年前の懸念

ADVERTISEMENT

 実は3年前のWBC優勝でお祭りムードが沸き上がる中、ダルビッシュには懸念していたことがあった。心配、危惧……。正直にいってしまえば、憤りを感じていた。怒っていた、といったら言い過ぎかもしれないが。

「今回(2023年大会が)終わってから、僕にWBCのことで『どういう問題がありましたか?』とか、メジャーリーグの選手たちを(日本代表に)呼ぶことについて、NPBとか侍ジャパン(の関係者)からは何一つ、聞かれていない。次のWBCでどうやったら今年(2023年)よりも良くなるか、の議論が一切ないじゃないですか。それが僕、すごく嫌なところ。見えているゴールが違う、僕と向こう(NPB関係者)が」

 このコメントは2023年8月時点のもの。その後、2024年1月のインタビュー時でもNPBからフィードバックの話し合いはなかった、と明かしていた。

【次ページ】 ボールやピッチクロックだけでなく

1 2 3 NEXT
#ダルビッシュ有
#山本由伸

MLBの前後の記事

ページトップ