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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
代表関係者証言「小園海斗を選ぶか、かなり迷ったと聞いた」“WBC1試合のみ”見えなかった小園の役割…井端監督が周囲に漏らした「源田は精神安定剤」
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph bySankei Shimbun
posted2026/03/18 11:24
試合前練習で話をする小園海斗(25歳)と源田壮亮(33歳)
宮崎合宿から大会開幕後も通じて、指揮官は練習中に自身が現役時代に守ったショートの位置からフリーバッティングを見守っていることが多かった。マイアミのローンデポ・パークで初めて行われた12日の公式練習では、大谷が投手としての調整の一環として登板したライブBPを、二人揃ってショートから見ていた。
「監督はこの位置からバッティング練習を見るのが好きみたいで、よく『やっぱりここが一番見やすいよな』と言い合っています」と源田。この日は大谷のピッチングを見ながら、球場のグラウンドの状態やボールの跳ね方、果ては前日夜に行われていたベネズエラ対ドミニカ共和国の試合の内容に至るまで話をしていたという。監督と選手という立場の違いはあっても、指揮官にとって源田は熟達した名手同士だから分かり合える“共通語”を話せる存在だったのかもしれない。
「こんなこと源田にしかできないだろ!」
入団2年目の2018年から7年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得した源田。守備の巧さについては今更言うまでもないが、その真価が見えるのは打球の処理だけではない。自身も遊撃手として7度ゴールデン・グラブ賞を受賞した井端監督を心底仰天させた出来事があった。それは、宮崎合宿中に非公開で行っていた投内連携練習での牽制の場面だった。金子誠ヘッドコーチが明かす。
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「源田は全投手のセットポジションの動き出しを最初から把握していたんです。先発だけでなく、リリーフも含めて全員ですよ。だから(二塁ベースに)瞬時に絶妙なタイミングで入ることができる。あれには監督も僕も本当にびっくりしました。こんなこと源田にしかできないだろ! って。本当に凄いんです彼は」
内野のレギュラーメンバーは、ファーストが村上宗隆、セカンドに牧秀悟、サードは岡本和真という顔ぶれが揃う。そのうち守備力が高いと言えるのは岡本だけだ。特に村上の一塁守備は不安要素が多く、井端監督が「精神安定剤」として頼れる源田は、打撃面を度外視しても絶対に外せない存在だった。自分の役割を熟知した33歳は、指揮官の“賭け”に見事に応えてみせたのだった。
「(代表選考で)かなり迷っていたと聞きます」
一方で不本意な思いを味わったのは25歳の小園だ。1次ラウンドは野手で最後まで出番がなく、1位通過が決まった後のチェコ戦だけの出場に終わった。そのチェコ戦では、2回にセンター前ヒットを放ったが、盗塁失敗でダブルプレーに。準々決勝のベネズエラ戦では、6回の攻撃で若月健矢の打席に備えて代打待機していたが声がかからず、出番がないまま大会を去った。
実は代表選考の時に、井端監督が最後まで迷ったのが小園だったという。
「守備にはこだわりがあるだけに、源田と比べてしまうと、どうしても随所でプレーが軽く見えてしまう。でもバッティングの勝負強さは光るものがありますし、首位打者を外すわけにはいかない。かなり迷っていたと聞きます」(代表関係者)


