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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
侍ジャパンが警戒すべきWBC「ストライクゾーン問題」…NHK解説者が見た投手陣“直球勝負のリスク”とは「大勢が一発を打たれた場面を教訓に」
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/03/13 11:06
WBC1次ラウンドでは本塁打を浴びたクローザーの大勢。小早川毅彦氏が見た侍ジャパン投手陣が警戒すべき問題とは
近年は投手のレベルが非常に上がっていて、日本代表クラスともなると、ほぼ全員が150kmを超えるような速球を持っています。しかし、そのストレートで押し切ろうという投球をすると、1次ラウンドで対戦したチームにも、案外捉えられてしまっていました。変化球である程度はしっかりストライクを取っていかないと、真っすぐを狙われたときに怖いな、と。ましてや準々決勝・決勝ラウンドに入ると、力のあるMLBの打者が一層多くなりますので、直球の力勝負だけでは危なくなってきます。
球数制限はあっても打席制限はない!?
ただこれは代表のピッチャーが悪いわけではないんです。調子が悪いとか、力が出ていないということはないと思います。ひとつは単純に、まだ3月中旬という時期では、調整ができていなくて当然なんです。本来まだオープン戦の時期ですからね。もちろん早めに準備をしてきているんですが、やはりそんなに簡単なことではない。なかなか100パーセントのストレートをこの時期に投げ切れるものではありません。
それは打者も同じことではあるんですが、ただ変な話、投手には球数制限がありますが、打者には打席制限なんてないですよね。やはり3月のこの時期は投手のほうが、徐々に球数を投げて調整していくというステップを踏まなくてはならないので、仕上がっていないのが当たり前ですからね。
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そんななかでは、クローザーの大勢投手が一発を打たれたシーンなどを見ていても、私の意見では彼の出来が悪いわけではないんです。日本に限らず、投手側については、どのチームにもこの時期だからこその調整の問題があります。
今回、アメリカ代表で2年連続サイ・ヤング賞受賞のタリク・スクーバル投手が1試合だけ投げてデトロイト・タイガースのキャンプに戻ってしまったことが議論になったりしたようですが、これもまさに時期の問題であって、そもそも大会の開催時期についても検討が必要なのかもしれません。まあともかく今大会は現にいま行われているので、そこで最善を尽くすしかないわけですが。

