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「それは非国民だよ…と言われました」スノーボード“中国代表”金メダリストを育てたある日本人コーチ秘話…「日本人に教わるなんて」からの奇跡の物語
posted2026/02/25 17:03
ミラノ五輪のスノボ男子スロープスタイルで金メダルの蘇翊鳴と銀メダルの長谷川帝勝。佐藤康弘コーチは日中選手を指導する異色の指導者だ
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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Getty Images
ミラノ・コルティナ五輪のスノーボード・男子スロープスタイルで金メダルを獲得した中国の“シャオミン”こと蘇翊鳴。
4年前の北京五輪でも、シャオミンはスロープスタイルで銀メダル、ビッグエアで金メダルを獲得している。中国スノーボード界2大会連続の快挙をもたらしたこの22歳を育て上げたのは、日本人コーチの佐藤康弘だった。
北京五輪閉会式では、金メダリストだけに許された最前列に、シャオミンやアイリーン・グーと並んで佐藤の姿があった。習近平の威信を懸けた国家事業としてのオリンピック。そのフィナーレの中心に立った日本人コーチが歩んできた道のりは、決して平坦ではなかった。
「あなた、日本人と一緒で大丈夫!?」
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佐藤が中国のある地方でトレーニングキャンプを行ったとき、スーパーマーケットのレジで思わぬ言葉を浴びせられた。おばちゃんがシャオミンに心配そうに声をかけてきたのだ。
「あなた、歳はいくつ? この人は誰?」
「僕は15歳です。この人は日本から来た先生です」
するとその女性は驚き、「あなた、日本人と一緒で大丈夫!?」と言ったのである。
シャオミンは中国でも田舎の出身ということもあり、露骨に「日本人に教わるなんてどうかしてる」と言われたこともあったという。
日本国内でも風当たりは強かった。取引銀行の支店長からは会うたびに「佐藤さん、それは非国民だよ」と言われ、指導していた選手の親からも「もうヤッさんに見てもらえないんですか?」と危惧する声が上がった。
さらに、少林拳の総本山で「佐藤康弘」と記帳した途端、僧侶たちがざわつき始めた。抗日ドラマの悪役は大抵「佐藤将軍」のような佐藤姓だからだという。
それでもシャオミンは佐藤への信頼を貫き通し、ついに五輪で金メダルという頂点にたどり着いた。では、なぜ佐藤は中国代表選手への指導を選んだのか。その師弟の絆は、果たしてどのようにして築かれていったのか?──その詳細は、記事本編で詳しく描かれている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
