2025年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「豊昇龍さんが笑いすぎて柏手打ってた」M-1王者たくろうが語る、優勝を確信した“意外な瞬間”「M-1直前、くまだまさしさんに“大敗北”した日」
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byShigeki Yamamoto
posted2026/02/11 11:05
結成10年、初のM-1決勝で優勝したたくろう。赤木裕(ネタ作り担当、主にボケ担当、34歳)ときむらバンド(主にツッコミ担当、36歳、写真右)
きむら 赤木やもんね。変なこと言ってるの、こっちなんで。
赤木 僕もほぼほぼツッコんではいないんですけどね。
きむら 僕の言ってること、やってることって、ほとんど理由がないんですよ。そこに違和感を抱いちゃダメなんです。僕は赤木がつくったネタを信じて、腹をくくってやりきるだけなんです。
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――確かに不思議な漫才ですよね。いわゆる掛け合いみたいなの、ないですもんね。きむらさんの暴走に赤木さんがオドオドしながらついていくだけという。
赤木 どっちがボケでどっちがツッコミかみたいなことはあんまり考えず、ウケる方向に行こうと思ったら、こういう感じになったんですよね。
――1本目は最終的に2位で通過し、最終決戦、2本目は3番目の出番となりました。順番は1本目の順位が上の組から選べるんですよね。当然、トップ通過のエバースが有利なラスト出番を選ぶと思っていたのですが。
きむら 僕もそう思っていました。
赤木 メモ用紙みたいなのがエバースから回ってきて、エバースが「2」って書いてたんですよ。
きむら スタッフさんに、2番は埋まってます、みたいに言われて。
赤木 エバース町田(和樹)に「2なん?」って聞いたら、トップは嫌ですし、最後もちょっとプレッシャーなんで、消去法で2にしましたって言われて。変な奴と思いながら「3」でって。
くまだまさしさんに“大敗北”した日
――3回戦から準々決勝までずっと決勝1本目で披露した『リングアナ』のネタで通したので、2本目、何をやるかすごく楽しみにしていたんです。2本目に披露した『ビバリーヒルズ』のネタは11月にできたばっかりだったんですよね?
きむら はい。でも2本目のネタはやる直前まで何にするか悩んでいました。
赤木 僕はこれまでつくってきたネタがたくさんあるので、最近できたネタがベストなわけないって、どこかで思い込んでいて。
きむら 僕は『ビバリーヒルズ』がいいと思っていました。たくろうって賞レースはほとんどその年にできたネタで勝負してきたんですよ。だから、新しい方がいいんだろうな、って。
――11月となると、そこまで劇場などでかけるチャンスはなかったのでは。
赤木 でもM-1で勝ち進んでいたので、会社(吉本)から追加でいっぱい出番はもらっていたんです。『ビバリーヒルズ』の後半はめっちゃウケるんですけど、前半、僕らがおもしろいと思っていたところはずっとウケていなくて。なんか、変なネタだなと思っていたんです。


