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「本当に箱根駅伝を目指す気があるのかな?」エリート新入生と上級生の温度差…立教大予選会突破への波瀾万丈「正直、未来が見えない」
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佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2026/01/23 17:02
いよいよ上野がスカウトした中山凛斗らアスリート選抜の選手が立教大に入学してくるが、上級生とのあいだには温度差もあったという
「1年の時は、学生連合に選ばれるためには斎藤さんとの勝負だと思っていました。斎藤さんは、練習はBチームで、そんなに強いタイプではなかったんですけど、本番に強くてスピードもある選手だったので、箱根でも十分に戦える力を持っていると思っていました。
チームとしては、正直なところ、予選会突破は無理やろうと思っていました。選手層が薄いこともありますが、それまでのレースや大会の結果を見ても、自分たちは実力的にまだ10番以内に足りていないと思っていたので」
チームにはまだ、お互いに切磋琢磨する意識もあまり感じられなかった。
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「僕とか斎藤さんが上位で走っていると、みんなに『すごい』って言われることが多かったんです。じゃあ、自分はどうなのか。走れるようになるために何をどう取り組んでいくのか。そういう視点がほとんどないんです。正直なところ、みんな、予選会、大丈夫かよって思っていました」
すべてダメだった
予選会の結果、中山は63分13秒で90位。立大記録を作り、学生連合に選ばれた。箱根駅伝本選では4区を走ることになった。
チームは、前年度の23位から28位に順位を下げた。
その結果を受けて斎藤は、「すべてダメだった」と肩を落とした。
「中山とは良い勝負をできるかなと思いましたが、負けましたし、学生連合でも走れなかったので、まったくダメでしたね。次に切り替えてやっていくしかないと思いました。チームとしては、これだけ順位が落ちたので、みんな、このままじゃダメだな、相当頑張らないと箱根には行けないと思ったと思います」
石鍋は、その順位を聞いた時、「なぜ??」という想いが頭の中を駆け巡り、相当の衝撃を受けたという。
「斎藤がいて、中山が走り、みんなの力も上がっていたと思っていました。プロジェクトも進み、今回は最低でも20位以内に入っていないといけない。でも、結果は前回よりも順位が落ちて、かなりショックでした。
自分たちの成長よりも、他校の成長が一段も二段も早かった。翌年、僕は主将になることが決まっていたので、正直、未来が見えないというか、どこに目標設定を置いたらいいのか、まったくわからなくなりました」

