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“スペインで不調続き”だった久保建英いよいよ復活か〈タケ…もっとできる。勝負して〉今季初アシストと“映像に残らない”ファンの後押し 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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posted2025/12/04 17:00

“スペインで不調続き”だった久保建英いよいよ復活か〈タケ…もっとできる。勝負して〉今季初アシストと“映像に残らない”ファンの後押し<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

日本代表で好調が続く久保建英。今季リーガでようやく今季初アシストをマークした

 ソシエダが攻勢の中でゴールを奪いきれないでいると、前半31分アジョセに先制点を奪われてしまう。久保のパスが奪われたことで攻守が入れ替わった点、また久保とマッチアップのペドラサにアシストが付いた点は、この試合の久保への評価から切り離せない。

 ただボックス内へとインナーラップしたペドラサを久保が最後まで追いかけるのか、ボランチなどとの受け渡しがされるべきだったのか。ボックス内へと侵入したペドラサが完全にフリーになってしまったのは、チームとして大きな守備的ミスであり、格上のビジャレアルにソシエダの右サイド全体が手玉に取られたといえるか。

アシスト→FK弾のバレネチェアに手厚い祝福

 後半に入り57分、アジョセのアシストからモレイロがゴールし、ビジャレアルが2点のリードを奪った。それでも直後の60分、久保のアシストからカルロス・ソレールがゴールし反撃の狼煙を上げる。

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 相手陣内、高く上がったボールを久保は冷静に胸でコントロールすると、ボックス内へ細かいタッチで侵入する。相手を引きつけたところで、ソレールへパスを通した。

 俄然盛り上がりを見せるスタジアム。久保も奮闘を見せたが85分、惜しまれながら交代でピッチを後にした。その2分後、絶好の位置で得たFKのキッカーには途中出場のバレネチェア。右足で放たれ放物線は見事にゴールネットに突き刺さり、ソシエダが同点に追いつく。ゴールのバレネチェアには、ベンチの久保からも手厚い祝福が送られていた。

 2点のビハインドを追いつき、これで十分に思えたが、試合終了までホームチームは勢いのまま逆転を目指した。結果論となってしまうが、これが仇となり前のめりになった布陣の裏をつかれカウンター攻撃を浴びてしまう。なんとかCKに逃れることができたが、95分、CKのこぼれ球からモレイロにこの日2得点目を奪われ、ゲーム終了。終盤での奮闘虚しく敗戦となってしまった。

〈タケならもっとできる、もっと勝負して〉

 この試合、明らかに久保のコンディションが戻ってきているように感じられた。

 それでも1対1で簡単にロストしてしまうシーンもあり、ベストの状態まではもうしばらくといったところか。好調時の、相対する敵を凌駕するプレーは見せられなかったのは確か。それでも積極的にボールを呼び込み、臆することなく自身の得意とする形で勝負を挑む姿は、サポーターにも届いたはず。

 なにより、久保にパスが回った際に起きる「タケ」という歓声が〈タケならもっとできる、もっともっと勝負をして〉と久保を後押しするように響いていた。

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