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ドジャース・佐々木朗希23歳の“元チームメイト”が本音「もう“朗希じゃないんだ”と思われることもない…」同い年投手が聞いた“観客のため息”
text by

熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph byGetty Images
posted2025/10/11 06:00
ドジャースでは現在リリーフとして出場する佐々木朗希
駿河台大野球部は総勢200人近い大所帯。同期だけでもピッチャーは13人もいて、Aチームのマウンドに立つのは容易ではない。だが高校最後の夏から続く肩の痛みがようやく癒えた今年、いつになく野球を楽しんでいる和田がいる。
「ぼくは社会人野球に進みたいのですが、そのためにアピールできる機会は正直限られています。でもいまは焦りより、思う存分野球ができる喜びが大きくて」
佐々木の活躍が、いまも自分を鼓舞してくれる
野球部LINEが沸いたあの日、和田はひそかに思った。
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「いいな、俺も完全試合やってみたいな」
以来、ひとりの走者も絶対に出さないと心に誓ってマウンドに上がるようになった。限られた登板機会の中、1回、また1回と小刻みに完全イニングを重ねていく。そんな和田の挑戦を知ってか知らずか、佐々木は翌週、17回まで一気に記録を更新する。和田の記録は6回で途切れたが、「吟太が投げると安心するわ」と同僚から信頼されるようになっていた。

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