- #1
- #2
ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
「日本復帰にためらいもあった」DeNA藤浪晋太郎の心を動かした“本気”とは…「ここまで言ってくれる球団は他にない」「今、野球、楽しいですよ」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNumberWeb
posted2025/09/22 11:06
今季途中にアメリカから帰国しベイスターズに加わった藤浪に、日本復帰の経緯からポストシーズンへの決意までを語ってもらった
「本当は最初、MLBの契約を待つつもりでした。ただ時期的にドラフト前ですし、全チームが選手枠を空けにいくタイミングだったので、なかなか獲得オファーはないし、7月、8月まで待たなければいけない可能性がありました。僕としてはできるだけ実戦で投げたい思いがあったので、どうしたものかなと……。メキシコとかアメリカ独立リーグという選択もあったんですけど、代理人と話すなかで、将来的にもう一度MLBにチャレンジしたいのであれば、日本でプレーすべきだと言われたんです」
日本復帰に最初はためらいもあった
周辺のリーグに比べ強度とレベルの高いNPBでいいピッチングを見せることが、今後を考えれば最善だという代理人の判断だった。
「正直、最初はためらいもあったんです。自分のなかで日本に戻ると、“MLBで通用しなかった選手”というレッテルが貼られて終わり、というイメージだったんですけど、代理人によればそんなことはない、と」
ADVERTISEMENT
そんなとき熱心にオファーをかけてきたのがDeNAだった。
「すごい熱意で、求められているなって強く感じました」
交渉には主にDeNAの編成部長である長谷川竜也氏が当たった。藤浪晋太郎という才能豊かな投手、そして人間をどのようにしてチームに迎え入れるか。そのプレゼンは藤浪本人が驚くほどのものだった。

