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「練習のシーンは…まさに地獄だったわ!」なぜ“昭和スポ根アニメ”は異国で愛された? 伝説の女子バレー物語「日本人はみんなミラ・ハヅキの娘よ」

posted2025/08/29 11:04

 
「練習のシーンは…まさに地獄だったわ!」なぜ“昭和スポ根アニメ”は異国で愛された? 伝説の女子バレー物語「日本人はみんなミラ・ハヅキの娘よ」<Number Web> photograph by ICHI

アニメ『アタッカーYOU!』に登場する(左から)多岐川絵里、葉月優、早瀬奈美

text by

弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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ICHI

前編に引き続き、バレー大国イタリアで国民的大ヒットを記録したアニメ『アタッカーYOU!』の謎に迫るレポート記事をお届けします。元代表選手や関係者が明かす、日本の女子バレーアニメの魅力とは?【NumberWebレポート全2回の後編】

◆◆◆

 今もイタリアで愛される、幻のバレーアニメ『アタッカーYOU!』は、現地のセリエAプレーヤーやスポーツ少女たちにどういう影響を与えたのか。

「日本のバレーアニメは私の青春、いや人生そのものよ」

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 力説するのは、イタリア女子セリエA・バレーリーグ機構のアンバサダーを務めるコンスエロ・マンジフェスタだ。1990年代のイタリア代表で活躍しながら、数々のクラブ優勝タイトルを獲得したレジェンドである。

異国の少女を虜にした「ミミ」と「ミラ」

 1968年生まれの彼女は、息をするように名作『アタックNo.1』を見て育ち、後に大ヒットした『アタッカーYOU!』の社会現象も実体験した世代だ。声が弾む。

「国中の女の子たちがミミとミラの2人に夢中でした。私たちが小さかった頃にはスマホもSNSもなかったから娯楽の中心はテレビで、再放送される度に全話通しで必ず見てきました。私の後輩にあたる女子代表チームの選手たちも誰一人例外なくミラに憧れたはずよ」

 ミミ(・アユハラ)とは『アタックNo.1』の主人公・鮎原こずえのことだ。『アタッカーYOU!』の主役・葉月優もミラ(・ハヅキ)とイタリア風の名前に改名された。前者は1981年11月からイタリアで初放送、後者は5年後の2月に『ミラ・エ・シロ』の番組タイトルで放送が始まった。いずれも未だに根強い人気を誇る。

 トッププレーヤーだった現役時代、マンジフェスタはミミと同じ背番号7を好んだ。仲間を思う気持ちや理不尽な指導者に異を唱える負けん気はアニメの主人公に感化されたのだという。

【次ページ】 昭和の“スパルタ指導”はどう映っていた?

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