山本昌の名言
5連勝しただけで、給料を3倍も上げてくれるんだ。なら俺、もっと頑張らなきゃ。頑張らなきゃ、もったいないって。
山本昌(プロ野球)
1984年ドラフト5位で中日に入団した山本に対する期待は、はっきりいって小さかった。初めての一軍登板は3年目の消化試合。翌年も結果を出せず、その年のオフにアメリカ留学という名の「島流し」を命じられる。だが、ドジャース1Aベロビーチに合流した山本は、1Aの荒削りな打者を変化球で翻弄。面白いように勝ち星を重ね、日本に呼び戻される。優勝争いをしていた中日にとって、胸突き八丁の後半戦の「隠し球」が山本だったのである。山本は終盤の8試合に登板し、5勝0敗。リーグ優勝に貢献した。西武との日本シリーズは敗れたが、契約更改では給料は一気に3倍増の1100万円。この金額を見て「初めて貪欲になったんですね。あのときから僕は、本物のプロとして第一歩を踏み出したんです」と振り返った。グラウンドにはゼニが埋まっているのだ。
Number640号(2005/11/02)
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