「マイはものすごく賢い」評価されたのに契約解除…なぜ？ “163cmの司令塔”女子バスケ日本代表・山本麻衣（25歳）がアメリカで浴びた洗礼 

「私もあったんですけど、なんか微妙な間合いと手の出方が……。反応が速いのか、通るかなと思ったんだけど、その時には相手はもう飛んでいて、デフレクションされちゃうケースがある。これって本当にやっていかないとわかんないと思うんですよね」

　そのうえで、大神はターンオーバーというネガティブなことより、少ないシュートチャンスで得意の3ポイントを打ち、その1本を確実に決めたことを称賛した。単にシュートを決めたことだけでなく、味方から信頼されてシュートチャンスでパスが回ってきたことをも評価するべきだと強調した。

2008年、フェニックス・マーキュリーの練習に参加する大神雄子（右）　©︎KYODO

「基本的にこういうキャンプって、ボールをもらえないのが普通。それが、彼女からボールを回して、最後にまた彼女に戻ってきたっていうのは、チームの中で信頼を勝ち得ているということなのかなって。そこが象徴的でしたね」

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　アメリカではチームメイトから信頼されるまでなかなかパスが戻ってこないことを知っている大神らしい視点だ。

「マイは速くアジャストしていた」

　ウィングスのヘッドコーチ、クリス・コックレーンズは、山本の適応力について「マイはすごく速くアジャストしていた。色々なことをすばやく覚えていた。視野も広く、チームを率いる能力にもたけていた。ポイントガードでもオフボールでもプレーして、その点でもフレキシブルで適応力があるし、ものすごく賢い」と評価していた。

©︎toyota_antelopes

　コーチのそのコメントを伝えると、山本も、「頭を使ってプレーするっていう部分では、日本でやってきている分、すぐに理解できますし、クリス（ヘッドコーチ）がやろうとしていることも理解はできる。そこにちゃんとアジャストできているところをちゃんと見てくれているんだなと思いました」と、喜んだ。

　一方で、そのバスケIQを完全に生かし切れていないことを感じてもいた。

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