《追悼・長嶋茂雄さん》「俺の親父の最後の願いをかなえてくれて」扇の要・村田真一とエース・斎藤雅樹が語り合う「長嶋さんは太陽そのものだった」 

村田の父上の最後の願いに…

現役時代の村田真一　©Kazuaki Nishiyama

――スタッフや記者には背後から“膝カックン”をやってましたね。そうやって思い出を残してくださっているのかもしれません。

村田　個人的な思い出を話すと、'98年5月に俺の親父が亡くなったのね。前年にがんと診断されて、病院の先生には転移が広がっていて、手の施しようがないと言われてさ。その時、親父に「真一、いっぺん長嶋さんに会いたいんや」と言われたの。「俺の時代のスターと言えばなあ、何と言っても石原裕次郎と長嶋茂雄やから」って。その年の最後の甲子園遠征の時、ウチの実家の近くやから、「10分か15分、親父に会ってやってください」と監督にお願いしたんよ。そしたら「すぐに会おう。お前の親は俺の家族と一緒だから」って。

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